半数近くの浪人生は現役で合格した大学があったことが、学習管理アプリを運営するスタディプラスの調査でわかりました。それなのに浪人を選んだ理由は、第一志望校へのこだわりでした。

調査は、2023年10月にインターネット上で行われ、現在浪人中の211人、浪人を経験した大学生・大学院生93人、大学に通いながら別の大学を受験する予定の仮面浪人生47人の計351人から回答を得ました

現在の浪人生と浪人経験者のうち45.4%が、現役時代に大学に合格していました。それなのに、なぜ浪人を選んだのかを複数回答で尋ねると、「第一志望校でしか学べないことがあるから」「第一志望校でしか経験できない学生生活があるから」(いずれも27.5%)が最も多く、第一志望校へのこだわりが強いことがわかりました。

浪人した要因を複数回答で尋ねると、浪人生・浪人経験者は「求められる学力が高かったから」(72.7%)が、仮面浪人生は「当初から仮面浪人することを決めていたから」(46.8%)が最も多い結果となりました。

浪人や仮面浪人生活で苦労していること、つらいことについて自由記述回答をジャンル分けして分析したところ、浪人生・浪人経験者は「孤独・コミュニケーション不足」(17.4%)、仮面浪人生は「孤独感」「受験勉強と大学の単位取得の両立」(いずれも25.5%)がそれぞれ最多となりました。

逆に楽しいことや嬉しいことについては、浪人生・浪人経験者、仮面浪人生ともに「成績が上がった、問題が解けた時」が一番多い回答でした。

浪人したことについては、浪人生・浪人経験者の7割強、仮面浪人生の半数以上が「良かった」と回答しました。

予備校などの利用状況は、浪人生・浪人経験者の7割以上が「塾・予備校」を利用。仮面浪人生は「何も利用していない」が6割と最も多く、「塾・予備校」より「通信教育」の活用率が高い結果となりました。

第一志望以外の大学を何校受験するか、受験したかを尋ねたところ、浪人生・浪人経験者は「4校以上」が最多で4割。仮面浪人生は「他の大学は受験しない」が最多で3割を占めました。

また、現在の第一志望校の現役時代の志望度を尋ねると、浪人生、仮面浪人生とも半数以上が「第一志望」と回答しました。