
中高生のみなさんが最も多く利用するものの一つが教科書です。どのように活用すると、より深い学びに結びつけられるのでしょうか。今回は中学の国語編。朝中高の「天声人語で200字作文」を執筆する伊藤久仁子先生(東京・共立女子第二中学校高等学校)に聞きました。(山本朝子)
大事なことはここを見て
最初にチェックしておきたいのが目次の少しあとにあるページです。教科書によって異なりますが「学習するみなさんへ」といったタイトルがつけられています。身につけたい技能の一つ「話すこと・聞くこと」を学ぶ題材(作品)には「口や耳」のマーク、類義語を調べるべき語句には「類」のマーク……。教科書の構成や記号の意味などが紹介されています。
伊藤先生は「見取り図を最初に頭に入れておくと、授業の予習や復習をするときに役立つ」と話します。
文章を読むときの観点をまとめた「学習の窓」「言葉の力」といったコーナーも確認してみます。たとえば文学的文章の「学習の窓」に「場面や描写を結びつける」というテーマが掲げられていれば、文章中の場面と描写を結びつけて読むことで作者の意図に気がつき、より正しく、より深く読む力が身につきます。
「文章を読むときの観点は読解のテクニックともいえる。ほかの作品を読むときにも応用できる」と伊藤先生。こうした観点は文学的文章と説明的文章で異なり、学年や作品によってもちがいがあります。各学年での全体像をとらえる場合は巻末にある「学習の窓一覧」「学びを支える言葉の力」といったところを活用するのが一つの方法です。
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