
物語の中で、誰も否定しない
――人生の転機は?
作家になったことです。2006年にBL(ボーイズラブ)小説でデビューしました。30代のとき、昔好きだった小説の二次創作をしてみたいと思って趣味で書き始めたら、すごく楽しくて没頭しました。作家になりたかったというよりは、一日中小説を書くための理由がほしくて、プロになろうと思いました。
――その後BL小説では、17年以上活躍されています。
それまでは、好きな仕事につくということを考えたことがなかった。10代から生活のために働いてきたので、仕事とは生きる糧を得るためのものだと思っていたんです。しんどいことはあっても、これまでのことを考えると、今めちゃくちゃ幸せです。
――その後、文芸ジャンルでも注目されています。
初めて文芸書として出版した『神さまのビオトープ』(講談社)は、最初で最後だと思って挑戦しました。でも、当時はあまりぱっとせず……。注目してもらったのは、1度目の本屋大賞受賞作となる『流浪の月』(東京創元社)が出るころです。第2の転機でした。
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