
伊達みきおさん 富澤たけしさん
数々の冠番組を抱える人気お笑いコンビ・サンドウィッチマンの伊達みきおさんと、富澤たけしさんは、いま2人とも50歳。お笑いの世界を盛り上げ続けている中で、「2人で一つ」ということを大切にしているといいます。朝中高へエールの言葉も寄せてもらいました。(佐藤美咲)
高校生からの絆 大切なのは「愛」
M-1優勝以来 お笑い界リード
2人の出会いは高校時代のラグビー部。当時のお互いの印象について伊達さんは「一言で落とす技術というか、おもしろいやつだなと思いました」。富澤さんは「その頃から割とツッコんでいたので、すごいなという印象でしたね」。
高校卒業後の1998年、富澤さんが伊達さんを誘い、コンビを結成。上京後は、芽の出ない日々を送りましたが、2005年にお笑い番組「エンタの神様」に出演してからは、その実力が少しずつ知れ渡るように。そして07年、日本一の漫才師を決める「M-1グランプリ」で敗者復活戦を経て約4200組の頂点に立ち、大ブレークを果たしました。
伊達さんは「若い頃は、50歳になってからもこうやってお仕事をいただいているとは思わなかった。僕らは運がよかったと思います」と話します。
大好きなドラえもんに
この春は、2人が子どもの頃から大好きな映画「ドラえもん」シリーズに関わることをかなえました。

声優出演した「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」は、のび太やドラえもんたちが絵に描かれた中世ヨーロッパの世界を大冒険。伊達さんは絵の中にある「アートリア公国」の王様の役、富澤さんは現代で発見された謎の絵画について解説する評論家の役に声をあてました。
「自分の声だとわかるような感じで」といわれた富澤さんは「わかりすぎるのは嫌なので、そのせめぎ合いでした」。伊達さんは「王様らしい口調で」といわれ、苦戦。けれど、完成したものを家族で見たとき「(子どもが)僕とわからず、入りこんで見てくれた」と笑顔を見せました。
ドラえもんとのび太の関係に2人をあてはめると、「僕は、寝ていたいので、のび太かな」と富澤さん。一方の伊達さんは、たくさんネタが出てくる富澤さんがドラえもんと考えます。ドラえもんとのび太のように、「どちらかがいなくなるとさみしがるのは同じ」といいます。
「2人で一つ」いまも友達のまま
コンビを組んで、25年以上。「いまも友達のままなので、それがコンビとしてうまくいっている理由かもしれません」と分析します。
「2人で一つ」だと考えるからこそ、伊達さんが大切にしているのは「思いやりを持つ」こと。「いま(相方は)どう思っているんだろうか?などと考えることは自然としていますね」
富澤さんも「やっぱり愛だよね」とうなずきます。「お客さんにも、スタッフにも、相方に対しても、愛情を持つことが大切。それが仕事にもつながると思います」
朝中高については、「紙媒体が減っている中で、覚悟を持ってやっている気がします」と富澤さん。紙面をめくりながら「(大人の)僕らも素直に情報を受けとれる。中高生新聞という名前だけれど、大人も読んで楽しめるから、中高生おっさん新聞はどうでしょう?」と、ちゃめっ気たっぷりにエール。紙の字を読むことが好きな伊達さんは「紙面をめくって、いろいろな情報に出会うことを大事にしたいですよね。いまの読者は、読み続けてほしい。絶対、後で役に立つから!」。
サンドウィッチマン

伊達さん(左)は1974年9月5日生まれ、宮城県出身。富澤さんは74年4月30日生まれ、宮城県出身。テレビ番組「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」「バナナサンド」などに出演中。声優出演した「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」は公開中。
(朝日中高生新聞2025年4月6日号)

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