中高生が思い描く将来についての意識調査2023
ソニー生命が全国の中高生を対象に実施した「中高生が思い描く将来についての意識調査2023」(有効回答1000人)の集計結果がまとまりました。
「10年後は不安」 中学生45% 高校生は49%
まず、中高生は自身の将来に明るい見通しを持っているのでしょうか、それとも不安を抱いているのでしょうか。「1年後」「3年後」「10年後」のそれぞれのイメージについて聞きました。
中高生ともに「明るい」「どちらかといえば明るい」という回答の合計がすべてで5~6割を超えているものの、遠い将来になるにつれて不安を抱く割合が増えていき、10年後では「不安」「どちらかといえば不安」とする回答の合計が中学生では45.0%、高校生は48.6%となりました。

どのようなことに不安を抱くのかを尋ねたところ(複数回答)、中学生は「進学・受験」(59.5%)がトップに。男女別にみると、「お金(年金除く)」(男子44.0%、女性64.0%)と「容姿」(男子18.0%、女子51.0%)は女子のほうが20ポイント以上も高くなりました。
一方、高校生は「お金(年金除く)」(54.5%)が最も高い結果となりました。資源高・円安を受けた値上げラッシュや家計負担の増加が生活意識に影響をもたらしているようです。
中高生ともに「進学・受験」「就職・仕事」「お金(年金除く)」が上位3つを占めており、「現実」に頭を悩ませている様子が見て取れます。

「大人は楽しそう」 高校生でイメージアップ
自身の「将来像」となる大人の印象についても尋ねました。2021年の調査結果と比較すると、中学生では「大変そう」の割合が8.0ポイント、「疲れている」が9.0ポイント増えた一方、高校生では「楽しそう」が10.7ポイント、「尊敬できる」が8.2ポイント上昇しました。同社は「コロナ禍を経てテレワークで働く大人を目にする機会が増え、中学生にとってはシビアな現実が目に付くようになった半面、高校生にとっては生き生きと働く姿が印象に残っているのかもしれない」と分析しています。

「将来なりたい職業」 高校生は安定志向
中学生と高校生の意識の差は、「将来なりたい職業」にも表れています(3つまで回答可)。男子中学生は「YouTuberなどの動画投稿者」(22.0%)、女子中学生は「絵を描く職業」(19.0%)がトップとなり、「自分の好きなこと」を仕事にしたいという傾向が見受けられます。高校生になると、男子は「公務員」(15.8%)、「ITエンジニア・プログラマー」(11.8%)、「会社員」(10.0%)、女子は「看護師」(14.2%)、「公務員」(11.5%)、「保育士・幼稚園教諭」(10.3%)が上位を占め、安定志向がうかがえる結果となっています。


少子化対策 最優先は「仕事の家庭の両立支援と働き方の見直し」
政府が掲げる少子化対策の重点課題の4つのうち、最も優先的に取り組んでほしいものを尋ねたところ、中高生ともに「仕事と家庭の両立支援と働き方の見直し」(中学生25.0%、高校生26.3%)がトップとなりました。自身の将来において「仕事も家庭も大事にしたい」という意識が表れているようです。

「こんな生き方をしたいキャラクター」 1位は「モンキー・D・ルフィ」
最後に「こんな生き方をしたい」と思うアニメ・漫画のキャラクターを自由回答形式で聞きました。1位は「モンキー・D・ルフィ(ONE PIECE)」、2位は「竈門炭治郎(鬼滅の刃)」、3位は「野比のび太(ドラえもん)」、4位は「ドラえもん(ドラえもん)」、5位は「アンパンマン(それいけ!アンパンマン)」でした。
1位のモンキー・D・ルフィを選んだ理由については、「常に目標に向かって突き進んでいるから」(男子高校生)、「仲間思いなところや筋を通すところが尊敬できるから」(女子高校生)、「自由に生きているから」(男子中学生)といった回答が寄せられました。

〈調査の概要〉
調査対象:全国の中高生1000人(有効回答1000人:中学生200人、高校生800人)
調査時期:2023年6月8日~14日
調査方法:インターネット調査

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