
「ぼくらはなぜ、ここにいるのか?」「なぜ、勉強しなくてはいけないのか」
小学校高学年~中学生の悩み多き世代に、ぜひ読んでほしい哲学の入門書です。
「われ思う、ゆえにわれあり」「無知の知」「学を絶たば憂(うれ)いなからん」。デカルト、ソクラテス、老子ら著名な哲学者や思想家たちの言葉は、私たちに考える力、生きる力、そして真の教養をさずけてくれます。
著者は「哲学とは人生のスパイスだ」と話します。スパイスがなくても料理は食べられるが、スパイスがあれば料理がいっそうおいしくなるし、健康にも良い効果をあたえてくれるという意味です。同じように「生きる意味」などを問わなくても、人は生きていけます。でも、毎日を惰性でなく意義深く生きるには、ときには「生きる意味」を問う刺激的な「スパイス」が必要だと、説くのです。
哲学の初心者にも興味をもってもらえるよう、やさしい文体で書かれているので、どんどん読み進めます。哲学的観点からの考察が必要となる、中学や高校受験にも役立つ1冊です。
本文は朝日中学生ウイークリーの連載をまとめたものです。著者はNHK高校講座などにも出演の、日本大学第二中・高(東京都杉並区)社会科教諭です。
※81ページに誤りがありました。最後の部分「それが次にお話しするソクラテスです。」を削除いたします。おわびして訂正します。
- 2013年8月31日発売
- 小林和久著
- 定価1,320円(税込)
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