大学生の就職人気企業はコロナ前後でどう変化したのでしょうか。就職情報会社の学情が2019年から5年間の調査結果を比較したところ、ランキング上位に多いのは旅行やレジャー関連企業からデジタルコンテンツ提供企業に変わってきたことがわかりました。
コロナ前の2019年の調査では、2位のJTBグループを筆頭に、エイチ・アイ・エス、オリエンタルランドがトップ10に入りました。

コロナ禍での調査となった2020年調査では、2位の味の素を筆頭に食品関連企業3社がトップ10にランクイン。食品スーパーが好調だったイオングループも、前年から順位を60以上も上げて10位に入りました。コロナ禍での「巣ごもり消費」を牽引した企業が人気でした。

2021年調査では、2位の講談社が前年4位から順位を上げたほか、3位の集英社(前年11位)、5位の任天堂(同6位)も順位を上げました。自宅で楽しめるエンタメ関連の企業が人気を集めました。

2022年調査では、2位に任天堂がランクアップしたほか、電子コミックが好調な講談社、集英社がトップ5を維持しました。

コロナが5類に移行となった2023年の調査では、2位の講談社を筆頭に、3位集英社、7位KADOKAWA、9位小学館と出版社4社がトップ10に入りました。電子コミックや動画、ゲームなどのデジタルコンテンツを提供する企業が、デジタルネイティブである学生の人気を集めました。

また、2019年以降、1位は5年連続で伊藤忠商事でした。2022年度決算では、エネルギー・化学品、食料、住生活、金属など多分野で大きく収益を伸ばしています。
■調査の概要
・調査方法:WEB上の入力フォームなどを利用
・回答方法:選択式(最大5社)
※企業名、表記は発表時のものです
【2019年調査】
・調査期間:6月1日~12月7日
・調査対象:2021年3月卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生
・有効回答数:6,574人
【2020年調査】
・調査期間:6月1日~12月6日
・調査対象:2022年3月卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生
・有効回答数:7,675人
【2021年調査】
・調査期間:4月1日~10月31日
・調査対象:2023年3月卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生
・有効回答数:8,249人
【2022年調査】
・調査期間:4月1日~10月31日
・調査対象:2024年3月卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生
・有効回答数:8,345人
【2023年調査】
・調査期間:4月1日~10月31日
・調査対象:2025年3月卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生
・有効回答数:7,715人