オーダーメイドの受験対策プログラムを提供する「じゅけラボ予備校」(本部・大阪市北区)が、塾や予備校に通っている中学1年生の保護者を対象に「費用に関するアンケート」を実施しました。半数近くが「満足」「非常に満足」と回答した一方で、「適正だと感じる価格」とのギャップも明らかになりました。

調査は2023年12月28日にインターネットで実施されました(有効回答数120人)。

まず、「塾の月額費用」について質問したところ、「2万円以上3万円未満」が36.7%と最も多く、次いで「1万円以上2万円未満」が30.8%でした。合わせると約7割の家庭が「1万円以上〜3万円未満」の価格帯で塾を利用していることがわかりました。

続いて、「塾の年間費用」を尋ねました。年間費用には月謝以外に入会金や教材費、季節講習、特別講習、施設利用料などが含まれます。

「20万円以上30万円未満」と答えた割合が22.5%と最も多く、次いで「20万円未満」と「30万円以上40万円未満」が17.5%で並びました。

一方で、年間費用を「わからない」と回答した割合が9.2%にのぼり、月額費用を「わからない」とした6.7%よりも高い数値となりました。

その一因として、月謝以外の費用の把握不足が挙げられます。教材費や特別講習などの追加経費は当初は明確に提示されていない場合が多く、保護者は予期せぬ出費に直面することもあり、それが年間費用の「わからない」という回答の多さにつながっていると考えられます。

さらに、「塾のサービスに対する費用の満足度」を聞きました。「満足」と回答した保護者は38.3%、「非常に満足」は8.3%で、合わせると半数近い46.6%の保護者が塾のサービスに対して肯定的な評価をしていることがわかりました。その半面、「どちらでもない」が43.3%にのぼり、多くの保護者が塾のサービスの質や、その費用対効果の妥当性について確信を持てない状況を示していました。

では、保護者が「適正だと思う塾の月額費用」は、いくらなのでしょうか。「1万円以上2万円未満」が最も多く54.2%、次いで「2万円以上3万円未満」が20.0%という結果になりました。

この「適正だと思う塾の月額費用」については、過半数が「1万円以上2万円未満」を支持したものの、実際に支出している価格帯としては「2万円以上3万円未満」が36.7%と最も多く、理想の塾代と現実とのギャップが浮き彫りになりました。多くの保護者にとって、費用が負担になっているほか、価格に見合ったサービスが提供されていないと感じていると考えられます。

同様に「適正だと思う塾の年間費用」についても尋ねました。「20万円未満」が35.8%、「20万円以上30万円未満」が34.2%で、合わせると70.0%の保護者が、これらの価格範囲を最適だと捉えていました。

このように「20万円未満」を適正だと感じる保護者は35.8%にのぼるものの、実際にこの価格帯で支出しているのは17.5%に過ぎません。この差は、保護者がより低価格で質の高い教育サービスを求めていることを示す一方、現実はその期待を満たしていないことを意味していると言えます。

対照的に、「20万円以上30万円未満」では、適正だと感じる保護者が34.2%、実際の支出が22.5%と、それぞれボリュームゾーンとして大きな割合を構成しています。教育サービスに対する費用対効果のバランスが、保護者にとって受け入れやすい価格帯であることを示していると考えられます。

〈調査の概要〉
「中学1年生の塾・予備校の費用に関するアンケート」
 調査対象:塾・予備校を利用している中学1年生の保護者
 調査時期:2023年12月28日
 調査方法:インターネット調査
 有効回答数:120人