
朝日中高生新聞5月5日号巻頭特集から一部抜粋
友達や家族との関係、勉強や部活動、通学の疲れ、将来のこと――中高生の毎日は、考えることや悩むことがたくさんあります。楽しいことばかりではない日々の中で、いつの間にかストレスがたまっていることも。新年度が始まって1カ月が過ぎた5月は、体や心の疲れが出やすい時期でもあります。モヤモヤや緊張、心の疲れとうまくつき合い、時には味方にする方法を探ります。
起床、就寝、食事の時間…基本のリズム保とう
池田美樹さん(桜美林大学リベラルアーツ学群准教授)の話
4月の進級や進学で、先生やクラスメート、教室など、環境が大きく変わった人も多いでしょう。「新しいことに対応するには心のエネルギーを使うもの。環境の変化は誰にでもあるストレッサー(嫌なことや心配事など)の一つです」
新生活でいつもより張り切り過ぎたり、がんばり過ぎたりする人もいます。そんな中で約1カ月が過ぎ、たまった体や気持ちの疲れから、落ちこんでしまう「五月病」も心配です。
学年が上がると授業が難しくなったり、やることが増えたりして、生活リズムも変化しやすくなります。「変化があるときほど落ち着いて、基本のリズムをできるだけ変えない。起床や就寝、食事の時間などを無理なく続けられるリズムで保ちましょう」。これは「問題解決に向けた行動」によるコーピング(ストレスに対処する力や方法)の一つでもあります。生活リズムを整える中で、自分なりにリラックスできる時間も取っておくのがおすすめです。
春は出会いと別れの季節。新しい学校やクラスで仲の良い友達と離れることもあります。
「親しい人と以前と同じように過ごせなくなったら寂しいのは当然。その気持ちはとても大切なものです」と池田さん。「『あの人の代わり』になる人はいません。でも、捉え方を変えると、誰かとそれだけ良い関係を築けたということは、他の人とも仲良くなれるということ。新しいクラスメートは、親友になる可能性もある人だと思って接してみて」とアドバイスします。

新しいクラスメートや先生の中には、苦手に感じる人がいるかもしれません。でも、同じクラスで過ごすと、知らなかった一面が見られるチャンスでもあります。一方で「全員と同じように仲良くする必要はありません。誰にでも苦手な人はいます。無理せず、他の人にも目を向けてみて」と話します。
(朝日中高生新聞2024年5月5日号)
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