
画像頼りに場所を推測 得点競う
グーグルマップのストリートビュー機能を使って遊ぶ地理探索ゲーム「GeoGuessr」。対戦型のeスポーツとしても人気が高まっていて、昨年10月にはスウェーデンで初のワールドカップ(W杯)も開かれました。
世界のどこかにとばされ、ストリートビューに写りこむさまざまな手がかりから場所を推測(英語でguess)。ここだと思う位置を地図にピン留めします。正解に近いほど高得点。互いの持ち点を削り合う対戦型では、同じ景色を見て、相手より正解に近いほど与えるダメージが増します。
推測にはこんな方法があります。太陽が見える方角から北半球か南半球かを決定。車の走る方向や標識の位置から右側・左側通行を確定。日本など採用する国が限られる左側通行なら、それだけでかなり絞れます。さらに電柱、ガードレール、ナンバープレートなどの色、形、デザインから国や地域が特定できます。
山岳地帯であれば岩はだの地質を頼りに、花が咲いていればその分布を手がかりに。看板に書かれた言葉は大きなヒントになり、時には街中で国旗が見つかることすらあります。ただ、その国と直接関係ないレストランの看板であることも多く、慎重に見極めます。地名も要注意。例えば「サンフランシスコ」と呼ばれる場所は米国に限らず、世界各地にあります。
誰でも選手目指せます
このゲームの公認プレーヤーとして活動するDaig_OさんはW杯で日本語の実況解説を担当しました。ふだんは会社に勤めています。
海外旅行が好きで、「バーチャル旅行のような体験ができる」と、5年ほど前から遊び始めました。もともと地理にあまり興味がなかったそうで、このゲームを続けながら海外のプレーヤーの攻略サイトや動画で研究して、推測する力を身につけました。細かな知識が大切な一方、「その国ならではの景色や雰囲気を、おおまかにつかめる人は強いです」。
海外旅行に行けなくなったコロナ禍を機にゲームとして人気が高まり、対戦モードもスタート。「1人で勉強するより、誰かと対戦して教わりながら進めたほうが成長は早い」といいます。まだまだeスポーツとしての歴史は浅く、「誰でも選手を目指せる」とDaig_Oさん。W杯などでは欧米勢が活躍しているものの、日本からも少しずつ選手が増えています。
※GeoGuessrは原則有料で、月額549円から
答え リトアニア 欧州らしい景色で、路肩にあるボラード(車止め)に付いた反射板がオレンジ色だから
(朝日中高生新聞2024年7月28日号)
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