
朝日中高生新聞で、4月から連載中の「わたしのbe~書で美を描け~」(作・佐藤いつ子さん、絵・水元さきのさん)。9月まで全26回の連載です。地味顔がコンプレックスの主人公・望月文香が、高校の書道部で書に目覚め、部活に情熱を注ぐ青春ストーリー。ルッキズムをからめた恋愛模様もお楽しみに!
【おもな登場人物】
○望月文香
主人公。恋に憧れる女子高校生。地味な見た目にコンプレックスがある。
○桂田佑京
高校から入学した高入生。入学早々、抜群のビジュアルで話題をさらう。繊細な書をたしなむ。
○須藤蘭
ダンス部をメインに書道部も兼部。文香から見ると完璧な容姿だが、蘭にも悩みがあって・・・・・・。
○丸ちゃん
中学時代から仲よしの、文香のアニオタ仲間。
○亜紀センパイ
書道部部長。書の実力者で、「大字書」が得意。
○小春
生真面目な性格。書を書くときは墨汁を使わずに墨をする。
○太輔
幽霊部員。存続の危機を迎えていた書道部に、新入部員の佑京を連れてくる。

◆これまでのあらすじ
【第1回のあらすじ】
中高一貫校に通う望月文香は高校生に。厳しかった校則がゆるくなり、ナチュラルなメイクや恋バナもしてみたい、と変化を求める文香ですが、地味な見た目にコンプレックスがあって……。
【第2回のあらすじ】
中高一貫校に通う文香。高校生になるタイミングで、メイクに挑戦して恋バナもしてみたいと「地味」からの脱却をひそかにねらっています。入学式の日、アニオタの丸ちゃんが「リアルのヒカル様がいた!」と話しかけてきて……。
【第3回のあらすじ】
ひそかに高校デビューをねらい、控えめスクールメイクでどきどきしながら入学式に参加した文香。運動部の華やか系女子の装いを前に意気消沈してしまう。書道部に足を向けると、後輩の太輔が待望の新入部員を連れてきて――。
【第4回のあらすじ】
リアルのヒカル様、桂田佑京が書道部に入部して三度目の部活。自分はどんな書のジャンルに取り組もうかと考える文香。廊下で先輩の作品を眺める佑京を見つけて、思い切って隣に立つと、佑京は「余白がいいですよね」とつぶやく。
【第5回のあらすじ】
佑京に「文香さん」と呼ばれ、にやけをこらえる文香。佑京が彼氏になってくれたら……と夢想していると、廊下にダンス部女子が現れる。「あれが、蘭が一目惚れしたっていう、切れ長の目」「マジで蘭にお似合いかも」……ってどういうこと!?
【第6回のあらすじ】
ダンス部との兼部という形で書道部へ入った蘭。本当の目的は他にあるようで……。初心者の蘭のために、亜紀センパイが「永」の字で書の基本を学ぶことを提案すると、蘭はすかさず佑京にお手本をねだる。いらつく文香。
【第7回のあらすじ】
「永」の字を書こうにも、筆の持ち方が分からないと話す蘭。佑京に「あたしの手を上から握って書いて」と迫る。一度はたじろいだ佑京が、蘭の手にこわごわ自分の手を重ねて筆を運ぶ様子を文香は食い入るように見つめる。
【第8回のあらすじ】
何げない蘭のひと言に深く傷ついた文香は、学校を出て大急ぎでお気に入りの公園へ。ベンチに座り込んでいると「よしよし」と背中をなでてくれる温かい手が。丸ちゃんは、文香の様子が心配で追いかけてきたと話す。なぐさめられ元気を取り戻す文香。
【第9回のあらすじ】
書道部に入部後、佑京が初めて書く書は、中国の著名な書家・王鐸の行書。伸びやかで繊細な佑京の書に圧倒される文香。部活も終わりに近づいた頃、蘭が書道部へ走ってきて、書道具専門店への買い物に佑京をさそう。思わず私も!と声を上げた文香をにらむ蘭。
【第10回のあらすじ】
書道具専門店にはじめて足を踏み入れた蘭は、目的の筆を店主の助言で即決。文香も墨を手に入れて、3人は店の外へ。蘭は佑京をカフェにさそう。「文香、察してね。あたしの恋、文香も応援よろしく!」と蘭に言われ、なす術もなく帰途につく文香。
【第11回のあらすじ】
ふたりでカフェに行った蘭と佑京は、どうなったんだろう――。翌日も気になって仕方ない文香の耳に飛び込んできたのは「おめでとー。蘭」というダンス部の歓声。次の部活の日、文香は佑京が、かな文字を練習する様子に心うばわれる。
【第12回のあらすじ】
佑京が書く源氏物語絵巻のかな文字は、流れるようにしなやか。凝視する文香に佑京は、どんな書に挑戦するつもりかと尋ね、王鐸行書をやってみたいと答える文香にお手本を渡す。書いて書いて書きまくる文香。その没頭ぶりに顧問の榛名先生も目を見張り……。
【第13回のあらすじ】
蘭と佑京のカップル誕生のニュースは瞬く間に学校中を駆け巡った。同じ書道部だからという理由で、二人のことを聞かれる度に、文香の心は削られる。書道部では亜紀センパイが、文化祭で書道パフォーマンスをやってみないかと提案する。
【第14回のあらすじ】
文化祭に向けて活気を帯びる書道部。書道パフォーマンス用に振り付けを考える蘭は、後輩の小春のダンスをまっすぐにほめる。自分にはない蘭の魅力を見るにつけ、落ち込む文香。書道って、美しさって、なんだろう――。考える文香の頭に、ある文字が浮かぶ。
【第15回のあらすじ】
歌の歌詞やメッセージなど、長めの文章を書くのが一般的な書道パフォーマンスで、今回は「美」の一字にすると決めた部員たち。果たして誰が書くか。それを決めるため、三メートル四方の紙に一人ずつ書いていく。ラストの文香が書き終えると、拍手が起きて……。
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