
身近な食べ物を科学の目で見てみると、おどろきの発見があるんだ。きょう注目するのは塩。水分を引き出す脱水作用があるよ。野菜に塩をふると、外側に水分がしみ出てくるのはこの働きのためなんだ。
ラボ編 サイエンス
水分を引き出す塩の力

きょうのサイエンスと調理に使う材料・道具
- キュウリ…2本(約200グラム)
- 塩…4グラム(キュウリの重さの2%)
- キャベツ…1/4個(約300グラム)
- 塩…6グラム(キャベツの重さの2%)
- ボウル
- ほうちょう
- まな板

キッチン編 調理
ポテトサラダやあえものをよりおいしく!
野菜は水分を多くふくんでいます。野菜から水分を出して料理に使うと、しんなりとして食べやすくなり、あとから水分が出て味つけがうすくなるのも防ぐことができるよ。
作り方
❶キュウリはうすく輪切りに、キャベツは3センチ角くらいのざく切りにする。

❷キュウリに塩4グラムをまぶし、全体に塩をいきわたらせる。もんでつぶすのではなく、まんべんなく塩をまぶすように

❸キャベツに塩6グラムをまぶし、全体に塩をいきわたらせる。

❹❷❸ともに5~10分置く。野菜がしんなりしてきたら、両手を使って水気をぎゅっとしぼる。

❺塩をふる前のキャベツ(左)と水気をしぼったキャベツ(右)。

塩もみキュウリでポテトサラダ&キャベツであえもの
❻8等分に切ったジャガイモ3個をやわらかくなるまでゆでて、つぶす。

❼塩もみキュウリ、マヨネーズ、好みでこしょう少々を加えて混ぜたら、ポテトサラダの完成。

❽塩もみキャベツに、干し桜エビ大さじ2を混ぜたら、カンタンあえものの完成。

露久保美夏(つゆくぼ・みか)
東洋大学食環境科学部食環境科学科で、主に調理の科学について教えている
(朝日小学生新聞2022年7月23日付)