
ギネス世界記録をもつ泉昭二さん(90歳)の4コマまんが「ジャンケンポン」が3月31日、朝日小学生新聞で最終回を迎えます。泉さんは50年以上、新聞が発行される日は1日も休まずにかき続けました。2022年1月からは病気治療のため、新作は発表しておらず、過去の「傑作選」を掲載しています。最終回となる連載1万6362回は、半世紀にわたるすべての子ども読者と保護者への感謝の気持ちをこめたエピソードをかき下ろします。

「ジャンケンポン」は1969年9月30日に連載が始まりました。当時の編集長に「小学1年から6年まで、男の子にも女の子にも読んでもらえるまんがに」とお願いされて、年齢のちがう3きょうだいを思いついたそうです。

2013年1月17日には、連載1万3616回に。毎日新聞で2001年まで連載されていた加藤芳郎さんの「まっぴら君」を抜いて、全国紙では最長のまんがとなりました。16年11月24日には1万5千回に達し、「ひとつの4コマまんがとして最も多く発行された回数」としてギネス世界記録に認定されます。

時代が昭和、平成、令和と移り変わるなか、子どもたちの日常をユーモアたっぷりにえがき続けました。



泉さんは1932年、東京都荒川区生まれ。太平洋戦争のさなかに小学生時代を過ごしました。福島に学童疎開したときにはいじめられて、死のうと思いつめるほどだったといいます。疎開先から東京に戻った晩に、東京大空襲にあいました。「『自由』と『思いやり』があれば、戦争もいじめもない」。終戦をへて感じた思いを大切に、創作活動を続けてきました。

最終回を前に、朝日小学生新聞の紙面では3月21日からカウントダウン企画として、歴代の編集者が選んだ名場面を毎日掲載。31日には、作品の歴史をふり返る特集を予定しています。

「ジャンケンポンでタイムスリップ!」を毎日配信中!

朝日小学生新聞のデジタル版「朝小プラス」で、半世紀にわたる社会のできごとをまんがでふり返る「ジャンケンポンでタイムスリップ!」を毎日配信中。泉さんの戦争体験をまとめた連載や記念回のバックナンバーが読める「ありがとうジャンケンポン」特集も。

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