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夏休みの自由研究、テーマはもう決まりましたか? 主に理科の研究に生かせる「いろは」について、理科教育を研究するお茶の水女子大学サイエンス&エデュケーション研究所の大﨑章弘さんに聞きました。松村大行(朝日小学生新聞)

好きなことをとことん深く

自由研究で多くの小学生が立ち止まるのはテーマ決めです。「何でも自由」といわれると、まよってしまいますね。

自由研究で大切なのは「好きなこと」を「どこまで深く調べられるか」だと大﨑さん。学校ではふだん、教科書にそって勉強することが多いですが、自由研究は自分の好きなことを、好きなだけほり下げられます。「事実やデータを集め、自分が知らなかったことを自らの手で発見できるのが自由研究です」

イラスト・やないゆうじ

【しらべる】ネットや本を使う

期間決め、方向性探す

自由研究のテーマを決めるには「興味のあることをとことん調べるのが欠かせない」と大﨑さんはいいます。貝について研究したいのなら、身近にどんな貝がいて、身近な貝のどんなことがわかっていて、それをどんな方法で調べたかなど、わからないことがたくさんあるはず。「そうしたことを調べながら、研究の全体像をつかみます」

そこで役立つのがインターネット。自由研究をまとめたサイトでは、過去の研究内容を見ることができます。研究者の論文を無料で読めるサイトもあり、やる気があればどこまでも深められます。

ただし、調査に時間をとられすぎないことも大切。何日間と終わりを決めて集中して調べます。「これをやろう!」と強く思えたり、「自分ならこうする」とひらめいたりしたら、調べる作業のやめ時。ここまできたら、貝の中でもどの場所の、どんな貝を、どのように調べるかまでうかんでいるはずです。

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【わかる】見て作って考えて

自分だけの工夫 挑戦

テーマが固まったら、手を動かします。実験器具が必要なら、家にある物で試しに作りましょう。するとうまくできなかったり、わかった気になっていたことが意外とわからないといった課題がうかび上がってきたりします。

いろいろな材料が集まる店に行って、実験や工作のアイデアをねるのもおすすめ。特に100円ショップは研究に生かせるグッズの宝庫だといいます。

他の研究でやられていることのまねで終わりそう……。そうなやんだら、「本当に同じ結果になるのか、自分の手で確かめましょう」。新しい材料を使う、大きさを変えて作る、実験や観察の回数を増やす。それだけで「オリジナル」の研究になるといいます。

【きろく】書いて撮って残す

一部始終 記録しよう

「自分にとっての初めて」を追い求める研究は、探検のようなもの。探検家のように、たどった道すじを記録することが大切です。「メモするのはもちろん、写真や動画もとってください」。道すじの記録を、他の人が見てわかりやすいようならびかえれば、そのまま発表できる資料になります。

最初にうかんだ工作のアイデア、研究で最初にやった実験が一番うまくいった、なんてことがよくあります。「『一番うまくいった』ことに後で気づく場合が多いので、最初から記録をとるようにしてください」

【理科自由研究データベース】

お茶の水女子大学サイエンス&エデュケーション研究所が公開しているサイトで、コンクールで受賞した小学生から高校生までの研究をまとめて調べられます。たとえば「貝」だと82件ヒットします。
http://sec-db.cf.ocha.ac.jp/

(朝日小学生新聞2023年7月20日付)

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