
「ぼくがさいごのドラゴンをやっつけたときのことを話してあげるよ」
タシは、将軍から逃げて、遠い遠いところから、ハクチョウに乗ってやって来ました。勇敢で賢いタシの、冒険話のはじまりです。
オーストラリアで現在、16巻まで出ている、人気の児童文学『タシ』シリーズの1巻です。本書は2話構成になっており、毎回お話の最後に、次のお話の伏線がありシリーズものの楽しさを教えてくれます。
アナ・ファインバーグはオーストラリアを代表する児童文学作家で、彼女の書く物語は、子どもたちの想像力を刺激してくれます。また、物語には、やわらかなタッチで描かれたキム・ギャンブルの挿絵がふんだんに盛り込まれており、絵本から章立ての本に移行する年頃の子どもたちにもぴったりの本です。
前半の第1話が朝日小学生新聞に連載され、低学年向けの本格的ファンタジーとして注目されました。
- 2011年10月25日発売
- アナ・ファインバーグ、バーバラ・ファインバーグ/作
キム・ギャンブル/絵 加藤 伸美/訳 - 定価770円(税込)
アナ・ファインバーグ
1956年イギリスで生まれ。3歳のときオーストラリアに移住。青少年向け文芸誌「スクール・マガジン」の編集者をつとめた後、1988年に「クマのビリーとあらしの冬」でデビュー。1992年にオーストラリア最優秀児童図書賞(低学年部門)を獲得するなど、オーストラリアを代表する児童文学作家として活躍している。
バーバラ・ファインバーグ
アナ・ファインバーグの母。タシシリーズをアナ・ファインバーグと共同で執筆。
キム・ギャンブル
1952年シドニー生まれ。さまざまな職を転々とした後、36歳から「スクール・マガジン」に子ども向けのイラストを描き始め、編集者のアナ・ファインバーグと知り合う。1988年にファインバーグと共著の絵本でオーストラリア最優秀児童図書賞(低学年部門)を受賞。その後も、ファインバーグとのコンビで20冊以上の本を出版している。
加藤 伸美(かとうのぶみ)
1966年神奈川県生まれ。中央大学文学部卒。新聞や出版社に勤務した後、99年にオーストラリアに渡り、フリーランスの記者としてシドニーやメルボルンの邦人向け新聞に記事を執筆。著書に「ヨーロッパ横断キャンプ旅行」(光文社)。
※本サイトに掲載されるサービスを通じて書籍等を購入された場合、売上の一部が朝日学生新聞社に還元される事があります。