
連載コラム【近藤先生と休み時間】
中学受験に向けてプロ家庭教師の 近藤先生からのアドバイス!
まずは志望校が決まっていない子です。
「行ける学校だったらどこでもいい」とか、「家から通える範囲ならどこでも」などと言っている子が、ズバリ一番受かりにくいです。「親が言うから受験勉強しているだけで、受かるならどこでも」、そのような子は本当に「どこにも」受かりません。的が絞れず漫然と勉強しているだけで合格できるほど中学受験は甘くはありません。
本当は行きたい学校がある、けれど恥ずかしくて公言出来ない、そういうパターンもありますね。でもダメです。塾や家庭教師の先生に言わないと、志望校対策が出来ません。また自分の中で腹をくくることが出来ないので、踏ん張りも弱いです。行きたい学校を決める、出来れば自分なりに理由も見つけておく、これが成績アップにつながる第一歩でしょう。
次に成績の上がりにくい子は、手の内を見せてくれない子です。
悪い時の答案を見せてくれない子が意外に多いのです。間違いだらけの答案は確かにかっこ悪いものです。ドラえもんののび太くんも、サザエさんのカツオくんも、みんなよく隠しています。けれど先生や親にちゃんと見せて、わからないところは質問して、どういうところを間違ったのか自分でも把握すると、次につながります。
今まで見てきた中で、毎日の勉強(計算や漢字)が続かない子、ノートに書かない子、ノートの字が汚い子、国語の問題文を最後まで読まない子、選択肢問題を勘で解く子、これらは成績が悪い子の特性ですが、大丈夫! 癖は治そうと思えば治りますし、このままでも成績が上がる子もおります。そこはたいして気にしなくても大丈夫です。
最大の成績が上がらない子の特徴は、塾や先生を馬鹿にしている子です。
私も「あんた」呼ばわりされたり、親が挨拶しなさいと注意しても「オレは挨拶する立場と違う」と言い、「さよなら」も「ありがとう」も言わなかったりする生徒さんがいました。勉強以前に、敬う気持ちが少しはないと、学ぶ心も伴わないのだと思います。塾へ通わせてくれる親へも、感謝の気持ちを持てるようになれば、おのずと成績も伴ってくるものです。
<提供> 総合進学セミナー
(朝日小学生新聞2023年12月14日付)

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