今春の時事問題 注目テーマ

中学入試で多くの学校が出題するのが時事問題です。今春の入試では、どのようなニュースが取り上げられ、どのようなかたちで問われたのでしょうか。1月に紹介した関西地区などの出題につづき、首都圏や東海地区にある国立中学や私立中学について調べてみました。(編集委員・大島淳一)

2024年度の入試でよく出題されたのが1923年に発生した関東大震災。神奈川県西部を震源とする地震によって多くの人が命を落としました。2023年が節目の100年にあたり、とくに首都圏の学校で取り上げられる例がめだちました。

関東大震災で焼け野原になった様子=1923年9月、いまの東京都中央区付近 ©朝日新聞社

東京・開成中は1923年にあった災害として「関東大震災」を記述。東京・筑波大学附属駒場中は関東大震災を引き起こした地震が発生した日付として「9月1日」を問い、この日が何の日にあたるかも答えさせました(防災の日)。さらに、この先に発生するのではないかと想定されている南海トラフを震源とする地震に対して五つの説明を示し、あやまっているものを選択させました(山間部を中心に、液状化現象の発生が予想される/人口100万人以上の大都市では、ほとんど被害が出ないと予想されている)。

東京・鷗友学園女子中は関東大震災と、1945年の東京大空襲それぞれの被害地域をあらわす図を示し、下町で多くの人が亡くなった原因を考え、下町に共通する街や建物の特徴も説明させました。「火災に巻きこまれて亡くなった。下町には家が密集しており、木造家屋が多かったために火災が広がった」といった具合。東京・慶応中等部では関東大震災のあと、当時の東京市が対策として大小多くの公園をつくった理由について20字以上50字以内で記述。「火災が周辺の家屋に燃え移ることを防ぎ、被災した人たちが避難する場としても利用できるから」などの解答例が考えられそうです。

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