
朝学習などでデジタル新聞を活用
言語力アップに期待
京都府亀岡市の詳徳小学校は、全学年で朝学習の時間にデジタル新聞を読んでいます。子どもたちの言語力アップのための取り組みで、文部科学省「令和5年度 子供の読書活動優秀実践校文部科学大臣表彰」を受賞しました。
水曜日を除く週4日の朝学習の時間に、10~15分かけて「朝日小学生新聞デジタル forSchool」を読みます。取材した7月4日の朝、6年生は興味を持った記事を選び、それぞれの感想を発表していました。阪口遼真さんとザイラ・フワイダさんが選んだのは、この日の2面にのった「疑問解決なるほどね!」から「大人はなぜ『からい』『苦い』が好き?」でした。
「単純になぜ子どもの嫌いな味が、大人になって好きになるのかに興味を持ちました」と阪口さん。ザイラさんは新聞について「身近なことで知らない出来事を知ることができる。意外な発見がある」と話します。
毎週火曜日には、掃除の時間後の10分間を使って、低・中・高学年ごとに記事の要約や感想を書く「チャレンジプリント」に取り組んでいます。プリントをもとに先生がニュースのキーワードや表現の仕方などを解説します。
研究主任の西山研蔵先生は「デジタル新聞を使い続けることで、正しい文法の使い方や書き方を自然に学ぶことができます」と話します。全国学力・学習状況調査で記述式問題の正答率があがるなど、成果が出始めているといいます。
校長の平井眞理子先生は「デジタル新聞の長所は、整理された文章を短時間で読むことができること、毎日ニュースを読むことで社会の動きがわかり、つながりが持てることです。興味を持って新聞を読む子が増えてきました」と手応えを感じています。(吉野智也)

