デジタル新聞、授業にどう役立てる?

先生たちが勉強会 大阪市

大阪市では読解力向上のためにデジタル新聞(新聞のデジタル版)を活用する小中学校が増えています。新聞を読むことが、社会に興味・関心を持ち、視野を広げ、生きる力を育むと考えるからです。このほど、先生たちが参加して授業づくりを考える勉強会が開かれました。

大阪市教育委員会事務局第4教育ブロックが主催し、天王寺区、生野区、阿倍野区、東住吉区、平野区の小中学校の先生29人が参加しました。

平野区の長吉中学校では、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の学習にデジタル新聞を取り入れています。平野大地先生と鳥屋芳宏先生によると、生徒たちはデジタル新聞の検索機能を使って「貧困」「教育」など自分が興味があるテーマの記事をさがします。記事を要約して理解を深め、自分の意見や感想をまとめる学習を続けています。

平野区の川辺小学校の子どもたちは、朝日小学生新聞のコラム「天声こども語」をデジタルで読み、書き写しています。段落のわけ方や文章構成が学べるといいます。校長の兵庫唯史先生と保田仰伸先生は、児童にIDとパスワードの管理の大切さを伝えるなど、情報モラル教育にもつなげていると報告しました。

参加した先生たちは「継続して行うには、小中学校の協力が必要」など、活発に意見を交換しました。大阪市教育委員会事務局総括指導主事の島原政則さんは「デジタル新聞の活用は、言語能力の向上につながると思います。今後活用をひろげていきたい」と話します。(吉野智也)

朝日小学生新聞2024年2月1日付から