
大谷義夫先生の「知っ得カルテ」
6月の蒸し暑さは体にこたえますね。気圧の変化や、高温多湿に伴って繁殖するカビなどが原因で、この時期は体調不良をおこしやすくなります。
気圧が原因
低気圧によっておこる体調不良を、気象病ともいいます。私は呼吸器内科専門医、アレルギー専門医ですので、当クリニックには喘息患者がたくさん来られます。気圧の変化で喘息発作がおこるため、患者さんの中には天気予報のように雨予想ができる方もいます。
台風が沖縄から九州に近づくと発作が出たり、フィリピン沖で台風が発生すると苦しくなるという、とても敏感な方もいます。片頭痛は気圧の変化でも悪化するので、持病で喘息と片頭痛の両方がある方にはとてもつらい季節です。関節痛やむくみなどを生じたり、自律神経が乱れてめまいやうつ症状、集中力の低下を訴える方も少なくありません。
カビが原因
カビは温度25度以上、湿度60パーセント以上で繁殖します。クラドスポリウム、アルテルナリア、ペニシリウム、アスペルギルスなど、空中に浮遊するカビは喘息発症の原因になります。
風呂場の壁で見かける黒色のカビはクラドスポリウムというカビです。
アルテルナリアはススカビとも呼ばれ、土壌、空中、ほこり、植物、穀類などに幅広く分布します。
この記事は有料記事です。
デジタル版をご購読いただくと、記事の続きをお読みいただけます。

「朝小プラス」は朝日小学生新聞のデジタル版です。バラエティー豊かな記事が、お子さまの興味の幅を広げます。初めてお申し込みの方は、最初の1か月無料 ・解約OK!お気軽にお申し込みください。