受験生にとって、夏の勉強は入試の合否を左右するものになるともいわれています。総復習で基礎や基本をふり返り、応用力を高める秋からの取り組みに向けて土台をかためましょう。効果的な勉強法と心構えについて、麻布個人指導会の先生に聞きました。(協力:麻布個人指導会)

社会は歴史分野・地理分野・公民分野があり、それぞれに対して「好き(得意)」「きらい(苦手)」がわかれやすい科目ともいわれています。苦手意識がある受験生に向けて、分野ごとの勉強法を紹介します。
歴史分野は年表を軸にするのではなく、人物に重きを置くスタイルが効果的です。たとえば単語帳のようなカードを用意。教科書に登場する歴史上の人物について、表側に名前を書き、裏側には活躍した時代やその時代のおもなできごと、そのできごとと人物の関係をコンパクトにまとめます。
具体的な人物を通して、それぞれの時代の特色をおさえることができ、歴史の流れをとらえやすくなります。
地理分野を勉強するときは必ず地図帳を使います。勉強するなかで山や川、平野はもちろん、特産物の産地や工業都市などの名前が出てきたら、地図帳で位置を確認する習慣をつけてください。
また、人口や面積などの統計資料を確認するときは、上位と下位の数個分をチェックするように心がけます。こうした作業をくり返すことで、おもな統計で特徴のある地名をスムーズにおぼえられるのではないでしょうか。
公民分野の場合、教科書に取り上げられている基本的な知識事項を理解することから取りかかります。まずは日本国憲法の三大原則(国民主権・平和主義・基本的人権の尊重)や三権分立(国会・内閣・裁判所の役割)などをおさえておきましょう。

麻布個人指導会 須藤 恭博先生
(朝日小学生新聞2024年6月28日付)

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