スティックでパスやドリブル

時速200キロこすシュートも

スティックで、野球の硬式球ほどの大きさのボールをあつかい、パスやドリブルをしながら相手のゴールにボールを入れたら得点です。

1チームはゴールキーパー1人をふくむ11人で、2チームで対戦します。1試合は15分×4クオーター(計60分)です。

男子のトッププレーヤーが放つシュートは、時速200キロ以上にも。ホッケーのコートは、91.4メートル×55メートルと、サッカーコートよりひと回り小さいくらいの広さです。ボールははしからはしまで、わずか2、3秒で行き着くこともあります。スピード感あふれる試合展開が魅力です。

ボールがスティックにすいついているかのような、選手のスティックさばき、ゴール前の激しいせめぎ合いも見どころです。

ボールをシュートする、ホッケーの選手=2021年7月、東京都の大井ホッケー競技場 ©朝日新聞社

世界で3千万人がプレー

ホッケーという言葉の由来は、フランス語で羊飼いのつえを指す「ホケット」にあるとされます。

原型となるスポーツは、4千年前のエジプト、紀元前1千年のエチオピア、紀元前2千年のイランなど、各地に発祥の説があります。近代ホッケーは19世紀なかばに、イギリス(英国)で始まりました。五輪では、1908年の英ロンドン大会から正式種目で、80年のロシア・モスクワ大会からは女子も採用されました。

ヨーロッパなどで人気があり、競技する人は世界で3千万人とされます。選手の男女比率はほぼ半々です。

「さくらジャパン」は6大会連続

日本代表男子はパリ大会の出場をのがしました。愛称が「さくらジャパン」の日本代表女子は6大会連続の出場となりました。

五輪は、12チームが2組に分かれ、総当たりで対戦し、各組4位までが準々決勝に進みます。さくらジャパンは開催国フランス、2021年の東京大会で金メダルのオランダ、アジア大会優勝の中国、ベルギー、ドイツとともに同じ組に入りました。

さくらジャパンは前大会は1次リーグで12チーム中11位となり、決勝トーナメントに進めませんでした。しかしパリ大会の最終予選では、東京大会4位のインドに競り勝ち、出場のきっぷをつかんでいます。

イラスト・佐竹政紀

【競技日程】

ホッケー 7月27日~8月9日

(朝日小学生新聞2024年5月15日付の記事を再編集しています