体操男子種目別の鉄棒で金メダルを獲得した岡慎之助選手=8月5日、フランス・パリ AP/アフロ

一歩も動かず「奇跡的です」

フランスのパリオリンピック(五輪)は8月5日、体操の男子種目別の鉄棒で日本代表の岡慎之助選手(20歳)が金メダルをとりました。団体、個人総合と合わせて3冠を達成。日本勢の3冠は1972年のドイツ・ミュンヘン大会の加藤沢男さん以来、52年ぶりの快挙です。得点はコロンビアの選手と並びましたが、出来栄えを示すEスコアで上回りました。着地で一歩でも動いていれば金メダルはありませんでした。

「奇跡的です。鉄棒の金は想定外」と岡選手。体操ニッポンの新たな歴史をきざみました。

バレーボール男子

準々決勝で惜敗…残念

バレーボールの男子準々決勝でイタリア代表に敗れた石川祐希選手(左)たち日本代表チーム=8月5日、フランス・パリ Ⓒ朝日新聞社

バレーボールの男子は8月5日、日本代表が準々決勝でイタリア代表に2―3で破れました。日本は2セットを先取し、マッチポイントをにぎりましたが、イタリアにうばい返され、逆転負けしました。

1976年のカナダ・モントリオール大会以来、48年ぶりのベスト4はかないませんでした。キャプテンの石川祐希選手(28歳)は「力不足だった」とくやみました。

心の健康第一に 金など4メダル

体操女子団体で段違い平行棒の演技をするアメリカのバイルス選手=7月30日、フランス・パリ Ⓒ朝日新聞社

体操女子では、アメリカのシモーン・バイルス選手(27歳)が金三つをふくむ4個のメダルを獲得しました。10代のころから「史上最高」とたたえられ、2021年の東京五輪でも注目されましたが、心の不調を理由に途中で棄権。その後2年間、競技をはなれ、去年の夏に復帰しました。パリ五輪の試合後の会見でも「スポーツに限らず、心の健康を第一に考えるのは大切」と話しました。

(朝日小学生新聞2024年8月7日付)