
8月8日の夕方に宮崎県沖の日向灘を震源とする最大震度6弱の地震があり、気象庁は初めて「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表しました。今後1週間は、地震や津波に注意するよう呼びかけています。もしもの備えを改めて確認しましょう。
(ここからは、朝日小学生新聞2024年1月25日付、朝日中高生新聞3月10日号を再構成してお届けします)
最低限の生活必需品を玄関に
防災士の資格を持つIKUSAの五十里航さんは、自分の体に合ったリュックを1人ずつ選び、最低限生活に必要なものを入れ、玄関に置くことをすすめます=記事の最後にリストがあります。
子どもがいる家庭は、栄養のある食品や緊急連絡先などを書いた情報カード、リラックスするためのおもちゃなどを入れるとよいといいます。「リュックの中に何が入っているか、どう使うか親子で話しながら用意し、半年ごとに見直しましょう。おすすめは、東日本大震災が起きた3月と『防災の日』がある9月。防災について特集が増えたり、売り場も充実したりするからです」
持ち歩きは「普段も使える」ものを
夏休み中で、外出の計画をしている人もいるでしょう。今年の元日に能登半島地震が起こったとき、帰省したり、出かけたりしていた人も多くいました。災害はいつ起こるかわかりません。防災グッズを持ち歩く動きも広がっています。
防災グッズやプロジェクトを開発するNPO法人「プラス・アーツ」の小倉丈佳さんは「普段も災害時も活用できるもの」をすすめます。「気持ちが高まっているときはいろいろ用意するのですが、いつ使うかわからずスペースも取ると、持ち歩かなくなってしまうからです」
災害時の行動、連絡方法考える機会にも
「プラス・アーツ」の 小倉さんがすすめる普段から持ち歩くとよいもの

例えば❶口元をおおったり風呂敷のように使えたりする「大判のハンカチ」❷声が出せないときに使える「ホイッスル」❸雨や風、ほこり、寒さから身を守る「レインコート」❹水筒やペットボトル❺すぐに食べられるおかしなど❻ティッシュやウェットティッシュ❼よごれたものを入れたり、手袋のように使えたりする「ポリ袋」❽公衆電話用の10円玉などです。
持ち歩くものを見直すことで、「家族で話し合ったり、災害時どう動くか、どのように連絡を取り合うかを考えたりするきっかけにもなります」と小倉さんは話します。
いざというときに持ち出す防災リュック 中身を確認!

(朝日小学生新聞2024年1月25日付、朝日中高生新聞3月10日号を再構成)