過去問 出題傾向を知り弱点もとらえる

過去問に取り組む目的の一つは志望校の出題傾向をとらえることにあります。難易度はもちろん、出題される大問やそのなかにふくまれる小問の数、解答するときの形式など、構成に気を配りながら解きます。演習を重ねることで合格ライン(合格最低点)をクリアするために力を入れたい勉強も明確になるはずです。

過去問の演習では何年分を解くのがいいのでしょうか。「これが正解」というものはありませんが、第1志望校ならば5、6年分、第2志望校などならば3~5年分が一つの目安ともいわれています。

解くときの科目の順番や制限時間は本番の入試と同じにするのが効果的。採点したり復習したりすることも考えると、ある程度、まとまった時間が必要になるので「この日は過去問の演習にあてる」などと、あらかじめ勉強の計画にもりこんでおきましょう。

採点するときに気をつけたいのが記述式で解答する問題です。ポイントを正しくおさえることができているかどうかを判断するのがむずかしいときは塾の先生にお願いするのも一つの方法です。

演習に取りかかりはじめたころは、思うように得点できないかもしれませんが、それほど心配する必要はありません。とくにこの時期の場合、得点に目を向けるよりも、苦手とする単元や分野を具体的に洗い出すことを意識します。自分の弱点に気がついたら、テキストにもどって復習を徹底するなど、その克服をめざします。

説明会 学校ごとの特色をしっかりおさえる

複数の学校が一つの会場にブースを設け、各校の先生が教育の特徴や、その実現のために取り入れているカリキュラムなどを来場者に説明するのが「合同説明会」。多くの学校の資料を一度に集めることができ、とくに併願校選びに役立ちそうです。

それぞれの中学が自校で開くのが「学校説明会」。学びや日々の生活について具体的な話を聞くことができ、入試問題を解説することもあります。受験を視野に入れている学校の説明会には足を運ぶのが基本です。

(朝日小学生新聞2024年9月7日付)