
2025年度の入試をめざすみなさんは、秋からの取り組みで力を高めていきます。そのために欠かせないのが過去問(実際の入試問題)の演習。効果的に過去問を活用するポイントを解説します。
出題全体を見わたし 解く順番をイメージ
国語の成績をのばすには、長文読解の力を高めることが近道です。苦手意識がある受験生がいるかもしれませんが、過去問は長文読解の練習にぴったりの教材です。
身につけたいものの一つが解答のペースです。解く前に全体に目を通して「解けそうな問題」「むずかしそうな問題」に区別。そして「解けそうな問題から取りかかる」「むずかしそうな問題はあとに」などと解答する順番を考えます。問題の難易度を見きわめる練習を演習でくり返しましょう。ただし、漢字や語句などの知識事項を問う出題が独立した大問のかたちでもりこまれている場合、この問題から取りかかることをおすすめします。
長文読解でかぎをにぎるのが素材文(問題の文章)の読み方です。
説明的な文章(説明文や論説文)では筆者の主張や考えを正しくおさえることが大事です。「くり返し出てくる」「作品のタイトルと関係がある」「かっこがついている」といった語句や表現などに印をつけたり線を引いたりしながら読んでいくと、筆者の主張をとらえやすくなります。
文学的な文章(物語文や小説)の場合、主人公や登場人物の気持ちの変化に注目します。心情の変化が行動としてあらわれる場面は、とくにその前後に注意します。
出題の傾向をおさえることも忘れないように。大問の数や素材文の種類と分量、記述式で解答する問題と選択式で解答する問題の割合などをチェックします。

(朝日小学生新聞2024年9月7日付)

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