
2025年度の入試をめざすみなさんは、秋からの取り組みで力を高めていきます。そのために欠かせないのが過去問(実際の入試問題)の演習。効果的に過去問を活用するポイントを解説します。
知識事項か考え方か タイプに応じて対策
理科の入試問題は大きく二つのタイプにわけることができそうです。一つは、受験生が必ずおぼえておかなくてはならない知識事項を問うタイプ。もう一つは、理科にかかわる原理や原則を理解したうえで示された現象や状況に対しての考え方などを問うタイプです。
第1志望校や受験を考えている学校が知識事項を中心に出題する場合、塾の授業やテキストを利用し、単元ごとに重要な項目を復習します。こうした取り組みをつづけ、知識事項の「もれ」や「穴」がないようにすることをめざします。
「なかなかおぼえられない」という受験生の場合、専用のノートをつくるのがおすすめ。過去問の演習や、秋から本格的にはじまる大規模な模擬試験でまちがえた問題と正答を分野ごとにノートに書き出し、本番まで何回も見直して知識の定着をめざします。
一方、現象や状況についての考え方を問うタイプがよく出題される学校の場合、記述式で解答する問題がめだつようです。
過去問の演習では、原理や原則を理解していることが伝わるような解答のまとめ方を練習してください。いろいろなタイプの問題を解くと、記述する内容のバリエーションを増やすこともできます。
記述式で解答する問題では、自分のまとめ方が正答になるのかどうか判断に迷うことがあるかもしれません。そんなときは塾などの先生に添削をお願いし、正しい書き方を自分のものにします。

(朝日小学生新聞2024年9月7日付)

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