
中学入試で時事問題のテーマになりそうなニュースを紹介します。
日本列島に上陸したり、各地でいつもの年の8月1か月分の降水量を上回る大雨をもたらしたり、2024年の夏は台風による被害が相つぎました。当初の進路予想が大幅にずれたうえに停滞をつづけた台風10号については、気象庁が暴風、波浪、高潮の特別警報を鹿児島県に発表。台風を要因とする特別警報は2022年の台風14号で鹿児島県に出されて以来でした。
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低緯度のおもに熱帯地方で発生し、海から大量の水蒸気が供給されて発達した低気圧を「熱帯低気圧」といいます。このうち、赤道より北で東経180度より西の北西太平洋または南シナ海にあり、最大風速が秒速17.2メートル以上のものが台風です。その雲はうずまきのようなかたちをしており、中心に向かって強い風が吹きこみ、はげしい上昇気流が生じて垂直方向に積乱雲が発達、大量の雨と強い風をもたらします。中心部では下降気流が生じ、ほとんど雲がなくて風も弱い「目」があります。
台風を上空からみると、地上の近くでは反時計回りに風が吹きこみます(北半球の場合)。このため、台風の進路に対して右側のエリアでは、台風そのものによる風と台風を移動させる風が同じ向きに吹くことから風の勢いが強まります。一方、進路に対して左側に位置するエリアは、台風そのものによる風が逆の向きになるので、右側にくらべると、その勢いがやや弱くなるといいます。
台風は日本列島の南に広がる太平洋高気圧(小笠原気団)の縁に沿うようにして北上する傾向があります。日本列島の近くまで来ると、西から東に向かって吹いている強い風(偏西風)に乗り、進路も北東寄りにかわります。
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