自転車 右後ろも忘れず確認を

交通安全運動の期間は、事故を防ぐための情報がいつも以上に発信されたり、各地でイベントが開かれたりします。

東京都の江東区立東川小学校では一足早い5日、警察官が自転車の安全教室を開きました。3年生の約70人が自転車に乗って、交通ルールを確かめました。

警察官の話を聞く東川小学校の3年生=どちらも5日、東京都江東区

自転車は法律では「軽車両」に分けられます。自転車では原則として車道の左側を走りますが、13歳未満の子どもは歩道を走れます。ときには自転車から降りるなど、歩行者を優先することを忘れないようにしましょう。

周りの安全確認は、横断歩道を歩いてわたるときと同じで、右、左、右の順に目を配ります。深川警察署の近藤隆弘さんは、右後ろも見るよう何度も伝えました。「車道では、右後ろから自転車や車が走ってくることがあるから」と説明します。

ほかにも、止まっている車のわきを通るときは、急に車のドアが開く場合があることを頭に入れておく、車道から歩道に乗り上げるときは、いったん止まって安全を確かめる、といったことを教わりました。子どもたちは習ったこと一つひとつに注意しながら自転車をこいでいました。

「止まれ」の標識では白線の前で一度止まり、左右がよく見える位置まで進んで、安全を確認しましょう

安全教室を終えて「車のドアが開くとは思っていなかった」「右後ろを見ることは知らなかった」といった声が聞かれました。ある児童は「車のわきを通るとき、サイドミラーで運転手の顔や動きが見えたので、そこも気をつけたい」と話しました。

よく通る道の危険 おうちの人と歩いてチェック

外が暗くなるのが早まる10~12月は大きな事故が増える時期です。小学生をふくむ全年齢で、歩行中の重大な事故が目立ちます。

子どもの事故を防ぐ方法について研究している東洋大学教授の内山有子さんは、目立つことが大事だといいます。

暗い中、自転車に乗るときはライトをつけなければなりません。さらに反射板を取りつけることも大切。光を反射するベストや明るい色の服を着ることは、歩行者もできることです。

歩いている小学生があう事故は、朝と夕方の登下校の時間帯に多くみられます。内山さんは、通学路や習いごとまでの道のりを一度、おうちの人と歩いてみることをすすめます。

車や自転車の数は曜日や時間によって変わります。そのため、実際に通る時間に合わせて歩くのがポイントです。危険な場所に気づき、注意すべきことを確かめましょう。場合によっては、自転車専用道路がある通り、ガードレールがある道路といったように、ふだんからより安全な道を選ぶことも必要だといいます。

自転車に乗るときのルール

・原則、自転車は車道の左側を走る。小学生は歩道も走れる
・一時停止では、しっかり止まる
・ライトは早めにつける
・ヘルメットをかぶる
・ブレーキやタイヤ、ベルなどに問題がないか、乗る前にチェックする

(朝日小学生新聞2024年9月21日付)