自由民主党(自民党)の石破茂新総裁(67歳)は、10月1日に召集された臨時国会で行われた内閣総理大臣(首相)を指名する選挙で、第102代首相に選ばれました。石破さんは臨時国会で衆議院を解散し、27日投開票の日程で衆議院選挙を行う考えです。

「9日に衆議院解散、27日に総選挙」明言
石破さんを首相とする新しい内閣もこの日、発足しました。首相以外の閣僚(大臣)19人のうち13人が初入閣です。女性は、ともに初入閣の阿部俊子文部科学大臣と、三原じゅん子こども政策担当大臣の2人となりました。

石破首相は記者会見で「9日に衆議院を解散し、27日に総選挙を行う」と明言しました。
「親をこえられない」劣等感をバネに
お父さんの石破二朗さんは、鳥取県知事を15年以上務めた後、参議院議員となり、自治大臣などを歴任しました。石破さん自身も防衛大臣や農林水産大臣などを務め、さらには自民党ナンバー2の幹事長まで上りつめましたが、「おれはおやじに届いていない」と口にしていたといいます。「親をこえられない」という劣等感こそが、石破さんを理想の政治家へ近づける動力なのかもしれません。
議員会館の執務室には本が山脈のように積み重なり、何かに追われるように日々、本を読んでいるそう。「首相になってから『不勉強でした』では済まされない」が口ぐせの一つだといいます。
「みなが笑顔で暮らせる国に」
「頑固者」のイメージをもたれがちですが、独特の話し方からテレビ番組にもたくさん出ています。「軍事オタク」「鉄道オタク」として人気を集めてきました。

新総裁に選ばれたあいさつで、石破さんは「国民を信じ、勇気と真心をもって真実を語り、この日本国をもう一度、みなが笑顔で暮らせる安全で安心な国にするために、全身全霊をつくしてまいります」と話しました。
石破茂さんってどんな人?
かかげる政策と主張
- 不平等さが指摘されている、日本国内でのアメリカ(米国)軍人の権利などを定めた日米地位協定の改定
- 防災対応に特化した防災省(仮称)をつくる
- 法人税を引き上げる?
あゆみ
- 1957年生まれ、鳥取県出身
- 趣味は料理。カレーには自信がある
- 好きなまんがは「おそ松くん」や「沈黙の艦隊」など
政治家として
- 衆議院鳥取1区から当選12回
- 防衛大臣、農林水産大臣、地方創生担当大臣などを歴任
- 自民党政務調査会長、自民党幹事長を務めた
(朝日小学生新聞2024年10月1日付などをもとに構成)

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