今、子どもの学習時間を最も奪っているものが、インターネットでしょう。

家にあるパソコン、学校で貸し出しされるタブレット、親のスマホなどで、ゲームをしたり動画を視聴したりすることがあるでしょう。これらが一番時間を食っているのではないでしょうか。

一昔前まで子どもの遊びと言ったら、テレビ、漫画、CDで聞く音楽くらいでしたが、今は圧倒的にネットです。気づいたらスマホでずっと動画を見ていたり、タブレットで調べ物をすると言いながら、別のことをしていたりということです。それもずっとです。ネットサーフィンやオンラインゲームは「終わり」がなく、キリがないので、圧倒的に時間を食っています。またその後の目の疲れ、脳の疲労感も大きく、気分転換にもなりません。

「子どもがネットをする時間はどれくらいですか」などとよく聞かれます。

まずは、何に、どれくらいの時間をかけているのか計ってみましょう。
受験生の1日の目標勉強時間として、塾を含め1日4時間としてみましょう。

4時間勉強した残り時間で何をするか、ですが、「うちの子はゲームをさせないと怒るので、1日30分はさせます」という家庭もありますね。4時間の勉強の後なら、30分のゲームをどうぞということです。しかし4時間はかなり難しいですよ。3時間でもなかなか厳しいと思います。

計測すると見えてくるものがあります。一度計測してから、親子の間で、勉強とネットの時間を決めるのが良いと思います。問題は「タブレット(ゲーム)は1日1時間まで」などと決めたら、それを徹底する事です。

つい家事や用事で、タブレットを預けっぱなしになっていたとか、祝日だから良いか、などと制限を破ったら、子どもはすぐにスキをついてきます。そして1時間が2時間に、2時間が3時間になっていた……という話は珍しくありません。結局子どもにネットの時間を許しているのは「親」です。親がいろいろな理由をつけて許しているだけなのです。

もっと勉強してほしいなら……成績を上げたいなら……一度、勉強とネットにかけている時間を計測してみましょう。そして時間を事前に約束し、それを徹底することが大事です。 

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(朝日小学生新聞2024年10月16日付)