世界自然遺産の奄美大島(鹿児島県)では、かつて毒ヘビをやっつけようとフイリマングース(マングース)というほ乳類を自然に放ったところ、ヘビではなく希少な野生生物がおそわれていることがわかり、マングースの駆除を進めてきました。環境省は9月、駆除に成功し、マングースが完全にいなくなったと宣言しました。(浴野朝香)


「バスターズ」の地道な活動の成果
マングースは、中東から中国南部、南アジアにくらすほ乳類です。昆虫やは虫類、小型のほ乳類、果物などを食べます。
毒ヘビのハブなどを駆除しようと、1910年にバングラデシュから沖縄に持ちこまれました。奄美大島には79年に沖縄から運ばれた数十頭が放されたとされています。
しかし、マングースはハブではなく、アマミノクロウサギやケナガネズミなど、島の野生生物をおそっていることがわかりました。どんどん生息域を広げ、2000年には1万匹近くにまで増えたようです。
国はマングースの駆除を始め、05年度には法律で、「特定外来生物」に指定しました。
活躍したのが駆除の専門チーム「奄美マングースバスターズ」です。わなを山に仕かけたり確認したり、地道な活動を続けてきました。

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