
相談
小1から入塾したいと考えています。その場合、小1の入塾テストの範囲はどのようなもの でしょうか? そしてテストに向けて、どのような勉強をすればよいでしょうか? また、 小2・小3から入塾を希望する場合の入塾テストに向けての勉強法も教えてください。
【浜学園】教えて!松本学園長
基本的には、入塾する時点で小学校で学習する内容がきちんとできているかどうかというのを、入塾テストで確認させていただいています。 やはり小学校での勉強というのは、きちんとできておいていただかないと、いけません。
算数において特に低学年では、計算がきちんとできていることが、まず第一歩だと思いま す。ですから、学校の勉強と計算ができていれば、塾で十分やっていけるものだと考えま す。
国語においては、子どもそれぞれに成長段階があるとは思うのですが、やはり学校で習った 漢字や接続語や慣用句などでしょうか。これらをどう勉強していくのか・・・ということですが、入塾を検討中の保護者の方でしたら、きっと何かしら進めておられることでしょう。
それをふまえて、一度、入塾テストを受けてみられるとよいです。そのテストで、例えばできなかった問題があれば、「何ができなかったのか」を振り返ってみるとよいですよ。
例として漢字を取り上げてみます。低学年において、浜学園の公開学力テストという実力テストでは前の学年で習った配当漢字が使われていますので、テストを受けて間違った漢字があれば、覚えきれていなかったことがわかります。
また公開学力テストを受けることで、同学年の子どもたちが塾でどういうことを勉強しているのかを知ることができます。
例えばテストで慣用句が全くできなかったとしても、「これを、塾に通う同学年の子どもたちは勉強している」ということがわかります。そうしたら市販のものでも結構ですので、問題集を買うなどして同じようなところを家で解いてみるのです。
このようにして公開学力テストを活用し、塾で学習している内容を把握していただくとよいかと思います。
「この年齢ならば、中学受験に向けて家でどこまで学習させる必要があるのか」ということは、なかなか見えづらいと思います。
例えば学校の勉強は「小1でこれくらい」「小2でこれくらい」と学年が上がるごとに内容を足していく発想です。しかし浜学園のような中学受験塾ですと、「『中学入試』という小学生の勉強の集大成」から逆算してカリキュラムを組んでいきます。
とはいえ低学年では、塾と学校とで進度にズレがあったとしても、ごくわずかですし、入塾の時に「そのズレをご家庭で埋めてください」とはなりません。ただ、学校で積み上げてきた学習がきちんと身についているかどうかが大事なのです。
浜学園は学年が上がっても同じような単元を深度を深めて扱う「スパイラル方式」で、何度も塗り直ししながら学習を進めています。お子さんが入塾する前に扱った単元を授業で遡って取り上げた時に、「その時に習っていなかった」ために落差を感じるかもしれません。そうすると、しばらくはテストなどでその単元が出題されたら「できない」と感じるかもしれません。ですが、ずっと「できない」ということはないのです。
このように、入塾に向けてお家で勉強されるのであれば、まずは学校の勉強をしっかりし て、そして公開学力テストなどを受けてみていただくとよいでしょう。テストで「できた」 ならそれでいいですし、もし「できなかった」となっても「今、何が足りないのか?」ということを目の当たりにできると思うのです。公開学力テストなどのテストを、そのようにも使っていただけるかと思います。
繰り返すようですが、大切なのは学校のことが、しっかりとできているかどうか。それから計算ができているかどうか・・・でしょうか。計算ができなければ「算数ができる」とはならないですからね。
このあたりに少し気をつけていただければよいかと思います。
松本 茂

進学教室 浜学園 学園長。浜学園講師歴24年。社会科主席主管を務めたのち、2022年4月に学園長に就任。朝日小学生新聞での連載など子ども向け時事問題提供に取り組んでいる。
浜学園とは
浜学園は1959年創立。灘中合格者数19年連続日本一をはじめ、関西最難関中の8校でも合格者数日本一を達成するなど、関西でトップの実績を上げる進学塾です。本部は兵庫県西宮市。2022年現在、関西・東海・沖縄に46教室を開校しています。

「朝小プラス」は朝日小学生新聞のデジタル版です。時事問題に出そうなニュースから勉強アドバイスまで、中学受験に役立つタイムリーな記事が盛りだくさん!