連載コラム【近藤先生と休み時間】
中学受験に向けてプロ家庭教師の 近藤先生からのアドバイス!

いよいよ受験シーズンですね。
受験生のいるご家庭ではカウントダウンカレンダーを買うなどして、本番までの日にちを確認していることでしょう。受験まで一番緊張しているのはお母さんだったりして……いいえ、そんなことはありません。なんといっても受験生である子どもが一番緊張しています。どんな子も大好きなお父さんお母さんに認められたくて、成績を気にしているのです。
本当に今の中学受験は厳しいので、この時期の公開テストが悪かったりすると、つい子どもを責めてしまいがちです。お金も時間もこれまで膨大に投資してきたからこそ、期待も大きく「なんで」「どうして」「これで受かると思っているの」の三連発となってしまいます。
これでは子どもも萎縮するか、反抗するかです。追い込みがききません。
多少成績が落ちても、宿題ができなくても、志望校の過去問をやっておけば大丈夫。そう信じて、引きつり笑いでいいので笑顔で
「よくやっているね」
と言いましょう。これがポイントです。とにかく「やっていること」を褒めることが大事です。多少だらだらでも、できが悪くても、やりさえしていれば褒めるのです。
親は、わが子の成功を誰よりも願っている、これまでの努力も無駄にしてほしくない、その気持ちが強いため(もしくは強すぎるため)、知らず知らずのうちに強いプレッシャーで今日も怖い顔になりがちですが、とにかく笑顔で子を送り出すことです。自分だって、試験当日の朝、親から怖い顔で「ミスしたらダメよ」なんて言われたら、心が縮むでしょう。塾に行く、学校に行く、その都度笑顔で「よくがんばっているね」とほめ続けていれば、多少中だるみの子どもでも、オーバーワークでお疲れの子どもでも「がんばろうかな」という気になるものです。
中学受験、第一志望合格は確かに目標ですが、長い目で見て、この先子どもが伸びることが一番の目標です。期待が大きすぎて、お尻をたたいてでも勉強させたい気持ちもわかりますが、この時期は笑顔です。笑顔で褒める方が好結果につながりますよ。
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(朝日小学生新聞2024年10月20日付)

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