
「2000年からの18年間で6割ほどに減少」の調査も
みなさんの家の近くには、スズメはいますか? スズメは古くから身近な鳥として知られてきましたが、近年の調査では数が減っていることが指摘されています。スズメの数について研究している北海道教育大学教授の三上修さんに聞きました。(奥苑貴世)

巣を作る場所、エサの確保が難しく
10月、環境省と日本自然保護協会が、生物多様性に関する調査「モニタリングサイト1000里地調査」の結果を発表しました。全国の里地・里山(森林や農地、ため池などが入りまじる地域)で、鳥やチョウなどの個体数の変化を調べました。
すると、2009年から20年にかけて119地点で、スズメをふくむ7種の「農地の鳥」が大きく減っていることが分かりました。15年以降、1年あたり7.4%減っています。ただし、これは里地・里山の限られた地点を調べたものなので、この結果だけから全国的なスズメの数や状況は判断できません。
三上さんが関わる別の調査では、2000年からの18年間で全国のスズメの数は62.1%になりました。1年あたり約2.6%の減少率です。三上さんは「調査方法によってちがいはあるけれど、年々スズメが減っていることは確かです」といいます。減少の理由ははっきりとはわかりませんが、巣を作る場所が減っていること、子育てが難しくなっていることが、大きく影響していそうです。
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