
明るい星が多い冬は星空観察に向く季節です。たとえば、おひつじ座は12月の夜空に見える星座ですが、星のならびを見るとなぜか「ひつじ」には見えません。株式会社東急コミュニティーが運営するコスモプラネタリウム渋谷(東京都渋谷区)の星空解説員・永田美絵さんに聞きました。(関田友衣)
全部で88星座 十二星座を暦がわりに
星空の解説をする永田さんも「おひつじ座は、ひつじの角のあたりと、しっぽのあたりの星を結ぶ星座ですが、そうは見えません。たとえば、夏の星座のはくちょう座は、十字で結ぶことができ、白鳥の形に見えます。それと比べると、ふしぎに感じますよね」と話します。

おひつじ座は、誕生日と結びつけられる十二星座の一つです。
「現在、星座は全部で88ありますが、最初にできたのが十二星座。今から5千年前ごろ、メソポタミア(いまのイラク付近)でできました」
当時の人は、太陽がのぼる直前に見える星が、季節ごとに移り変わっていくことに気づきました。そこで太陽の通り道を「黄道」と名づけ、黄道上に見える星々を結んで、十二星座をつくったのです。
「『あの星座が黄道にのぼってきたから、季節がめぐり春がやってくる。そろそろ種まきをしよう』など、十二星座を暦がわりにしていました」
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