
12月8日は「日米開戦」の日
来年は「戦後80年」です。日本がアメリカ(米国)などを攻撃した1941年12月8日(日本時間)のできごとは「日米開戦」と呼ばれ、これにより太平洋戦争が始まりました。日本はなぜ、戦争へと突き進んだのでしょうか。日本の近現代史にくわしい明治大学教授の山田朗さんに聞きました。(正木皓二郎)

資源豊かな東南アジアの支配争い
◆どんな時代だった?
19世紀後半~20世紀前半にかけて、世界では武力で相手国の経済をにぎり、植民地を広げる帝国主義が広がっていました。日本も台湾や韓国などを植民地にし、1937年から中国と戦争を始めました。
41年12月8日、日本軍は当時イギリス(英国)の領土だったマレー半島に攻め入るとともに、米国ハワイの真珠湾を攻撃。およそ4年にわたる太平洋戦争が始まりました。
◆日米開戦はなぜ起きた?
山田さんは「日本にとって、戦争に必要な石油などの資源を得るためだった」といいます。長引いていた中国との戦争に勝ちたかった日本が考えたのが、資源が豊かな東南アジアを支配することでした。
ところが、当時の東南アジアの多くは米国や英国、フランスといった連合国の植民地。ヨーロッパでも戦争が起こる中、日本が資源を独りじめすることは各国にとっても望ましくありません。
日本軍は41年7月、フランス領のインドシナ南部(今のベトナムなど)に軍を送ります。すると米国は、日本への石油などの輸出を禁止。日本軍は12月、ついに米国や英国などと戦争を始めたのです。
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