本番の入試を前にした受験生にとって、冬休みはまとまった時間をとれる最後の機会です。志望校の合格に近づけるよう、これまで高めてきた力をもう一歩、前に進めましょう。この時期の効果的な学習ポイントや心がまえについて、浜学園の先生に聞きました。(協力:浜学園)

≪国語≫
意味のかたまりで文章を読む練習を
冬休みは、いろいろなことに取り組める最後の時期です。本番を意識しながら、次にあげる方法を実践してみてください。
一つは、受験校の過去問を実際の制限時間内で解けるかどうかをためすこと。国語は時間内に解き切れないケースが少なくありません。可能ならば10分ほど短縮してチャレンジ。そのうえで合格ラインに届くかどうかを確認します。過去問の演習を終えたら、解けなかった問題を見直すことも忘れないようにします。
もう一つは、読解問題の文章(素材文)のなかで意味がわからないことばや表現が出てきたら、それらが「解答するのにかかわるか/かかわらないか」を見きわめること。入試で出題される文章にむずかしいことばなどが出てくる場合、だいたいこの両方がふくまれますが、どちらのタイプかを判断する練習をしておくと、本番で冷静に対処できるようになります。
読解問題では場面(物語文)や意味(説明文)ごとにまとまった「かたまり」を意識しながら読む練習もおすすめです。頭のなかで内容をまとめながら読むと、かぎられた時間でも理解しやすくなります。
これから本番までのあいだには、体調がすぐれなかったり、国語の勉強に多くの時間をかけられなかったりすることがあるかもしれません。そんなときは最低限、漢字などの練習と文章の音読ができれば十分。音読はテキストの文章や新聞のコラムなど、なんでもかまいません。毎日読むことで読解の力が高まります。
(柳澤一成先生)
(朝日小学生新聞2024年12月7日付)

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