
本番の入試を前にした受験生にとって、冬休みはまとまった時間をとれる最後の機会です。志望校の合格に近づけるよう、これまで高めてきた力をもう一歩、前に進めましょう。この時期の効果的な学習ポイントや心がまえについて、浜学園の先生に聞きました。(協力:浜学園)
≪理科≫
4分野の出題傾向を分類にあてはめ対策
冬休みまでに手をつけていない過去問がある場合、それらを解き終えることを優先します。
一方、過去問を終えた受験生は、ほかの科目と同じように苦手分野の対策に取り組みましょう。過去問を使った実践的な学習法を紹介します。
理科には物理、化学、生物、地学の4分野があり、入試問題は各分野に「知識事項」と「計算」の2タイプがあります。ざっくりいうと、8通りにわけることができるのです。志望校の過去問について、この分類にあてはめて「出題されている項目」と「それぞれの合格最低点」をまとめてみましょう。
次に、自分の演習の結果を出題傾向と照らし合わせます。「地学分野の知識問題が出題されているところは合格最低点を下回っている」などと、自身の苦手や弱点をとらえ、その部分を重点的に復習します。
分析した苦手分野を克服するには時間が足りないかもしれません。直前の時期になったら、巻き返しができる対策に力を入れるのが一つの方法。解説を読んだり、塾の先生の話を聞いたりすれば理解できるかどうかが目安で、理解できる問題を確実に解けるようになることをめざします。
理科全般が苦手だという受験生は、化学分野の対策に集中することをおすすめします。知識事項が比較的少なく、ほかの三つの分野にくらべて出題されやすい範囲もかぎられています。知識事項の暗記と計算の練習によって得点アップを期待できます。
(大田憲吾先生)
(朝日小学生新聞2024年12月7日付)

「朝小プラス」は朝日小学生新聞のデジタル版です。時事問題に出そうなニュースから勉強アドバイスまで、中学受験に役立つタイムリーな記事が盛りだくさん!まずはお試し!