
中学入試のシーズンが近づいてきました。一部の学校ですでに実施された地域もあります。首都圏と関西圏の2025年度入試の動向について、専門家に聞きました。(編集委員・沢辺雅俊、清田哲)
首都圏 キリスト教系の学校が入試日変更
首都圏(東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県)について「私立中・国立中の受験者数は5万2400人と前年度並み。受験率はやや上昇して18.13%と過去最高を更新しそう」。こう話すのは栄光ゼミナールの藤田利通さん(入試情報センター責任者)です。
わが子にあった学校を
受験熱が高まっている理由として挙げるのが①グローバル教育やサイエンス教育など私学に対する期待、②東京都の高校授業料の実質無償化の影響、③受験を途中でやめる家庭の減少です。
とくに③は受験生の「分散傾向」にも関係しています。「無理して難関校にチャレンジするより、わが子にあった学校を選ぶ」家庭が増えています。たとえば最難関の麻布中や桜蔭中(ともに東京)では受験者が減る見こみ。藤田さんは「偏差値の上位校に人気が集中するのではなく、いろいろな学校に目を向けている。妥協やあきらめでなく前向きな選択といえます」。
男子校に影響しそう
注目されるのは「プチサンデーショック」。2月2日が日曜日にあたり、キリスト教系の学校が入試日を2月3日に変更する動きがあります。東京・青山学院中等部がその一例。この影響で男子は明治大学付属明治中や立教池袋中、学習院中等科が2月2日におこなう入試で受験生が増えそうですが、女子は急増する学校はなく分散しています。
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