アメリカ(米国)・カリフォルニア州のロサンゼルス近くで大規模な山火事が起きました。現地メディアによると、1月8日までに5人が亡くなり、1千棟以上の建物がこわれました。約7万人に避難命令が出ています。米国立気象局はロサンゼルス周辺では強風が予想されるとして、注意を呼びかけています。

主な山火事はロサンゼルス北部の複数の地域で起きました。最も被害が大きいパシフィック・パリセーズ地区では、6千ヘクタール以上が焼けました。

温暖化の影響か、30年までに最大14%増の警告も

山火事は世界で頻発しています。世界資源研究所によると、現在は20年前に比べて年間約2倍の面積が焼失しているといいます。さらに国連は、2030年までに最大14%、森林火災が増加すると22年に警告しました。

森林火災に詳しい日本大学生物資源科学部教授の串田圭司さんは、地球温暖化の影響を指摘します。「気温が上がると地面や草木の蒸発が進み、乾燥します。極端な乾燥が増えると森林火災が起きやすくなるのです」

火災が起こると二酸化炭素が発生し、それを吸収する草木もなくなることから、温暖化はますます進むと心配されています。串田さんは「地球温暖化をどうにか抑制する以外にない」と話します。

「雨が多い日本では実感しづらいかもしれませんが、森林火災は世界で起きています。山火事も気候変動とつながっていることを知ってほしいです」

(朝日小学生新聞2025年1月10日付、朝日中高生新聞2023年9月10日号から再構成)