バイデン前大統領(右はし)たちが見守る中、就任式にのぞんだトランプ新大統領=20日、アメリカ・ワシントン 代表撮影/ロイター/アフロ

アメリカ(米国)で現地時間20日正午、ドナルド・トランプさん(78歳)が第47代の大統領に就任しました。トランプさんにとって2度目となる大統領の仕事。就任演説では国の方針を大きく変えて、再び「米国第一」の道につき進むと表明しました。

132年ぶり「返り咲き」

いちど大統領選挙で負けた後、米国の歴史で132年ぶりとなる「返り咲き」を果たしたトランプさん。前回は連邦議会議事堂の外で行われた大統領就任式は、きびしい寒さを理由に、40年ぶりに議事堂の中で開かれました。

まず家族に囲まれながら聖書をそばに、大統領の宣誓をしました。続いて、トランプさんにとって8年ぶりの就任演説。「米国の黄金の時代が今から始まる」と切り出すと、「再び世界で尊敬される国に」するため、「米国第一」の考え方をおし進めるとうったえました。

支持者に感謝の言葉/あと4年 政策もスピード主義

メキシコとの国境に軍隊を送って不法移民の入国を防ぐ。高まる物価を劇的に下げるため、エネルギー非常事態宣言をして化石燃料をほり進める。政府が制限してきた言論の自由を取りもどす。30分ほどの演説で、こうした具体的な取り組みを次々とかかげました。「メキシコ湾の呼び名をアメリカ湾に変える」「火星に宇宙飛行士を送って星条旗を立てる」とも言いました。

大統領選挙で自分に投票した人たちに向けて感謝の言葉を述べたうえで、米国で差別をなくそうと力をつくしたキング牧師の「夢」をかなえようとも呼びかけました。一方で、「性別は男と女の二つだけであることを政府の方針にする」と言い切る場面もありました。

米国で大統領に就くことができるのは2期8年で、トランプ大統領に残されているのは4年です。政策を実現するスピードにもこだわるトランプさん。就任の行事を終えるとさっそく、政府機関を独力で動かす大統領令への署名を始めました。

【トランプ大統領】

 1946年、米ニューヨーク生まれ。ペンシルベニア大学ウォートン校を卒業。父親が営む不動産会社の名を「トランプ・オーガナイゼーション」に変え、ビルの開発や、ホテルやカジノの経営で大金持ちになった。2016年の大統領選挙に共和党から立候補して、民主党のヒラリー・クリントンさんに勝利。再選をめざした20年の選挙ではジョー・バイデンさんに敗れた。今回は78歳7か月での大統領就任で、バイデン前大統領の就任時(78歳2か月)をぬいて史上最高齢に。刑事裁判で有罪判決を受けたまま就任するのも初となった。子どもが5人いる。

1期目のうごきと かかげる政策を紹介

 アメリカ(米国)のトランプ新大統領は、選挙で勝利した去年11月からSNSなどで、なしとげたい政策を次々と発表しています。前回の政権(2017~21年)で実際に行ったことと合わせて紹介します。(構成・松村大行)

トランプ大統領(右)と中国の習近平国家主席=2017年7月、ドイツ・ハンブルク 代表撮影

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