
今年は1月29日
中国の、一年で一番もりあがる伝統の行事が「春節(旧正月)」です。今年は1月29日で、中国は1月28日から2月4日まで8連休になります。去年12月にはユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産にもなりました。どんなお祝いなのでしょうか? 中国文化にくわしい人に聞きました。(小貫友里)
街は赤一色に 花火・爆竹・ごちそう
春節は旧暦の1月1日です。旧暦とは、主に月の満ちかけを元にした「太陰太陽暦」というこよみです。
古代中国で生まれ、東アジアで広く使われました。日本でも1872年まで1200年以上も使いました。いまは日本も中国も、太陽の動きを元にしたこよみ「太陽暦」ですが、春節は旧暦で祝います。そのため太陽暦からみると春節の時期は毎年変わります。旧正月はほかにも台湾や韓国、ベトナム、沖縄県の一部などでも祝われます。
中国の文化を研究する八木穣さんは、「春節は中国の人にとって、一年で一番重要なお祝いごと」といいます。1週間ほど休日になり、家族で集まったり、旅行をしたりします。日本の正月に似ていますが、「日本のように静かではなく、中国は新年になった瞬間から大さわぎです」と八木さん。

街はちょうちんやライトアップなどで赤一色にかざられ、新年になると、花火や爆竹をならします。日本のししまいと似たライオンダンスが演じられ、おみくじを引く、子どもにお年玉をあげるなど日本と共通した風習もあります。
春節の1週間は、おなかがすくことがないくらいたくさんの料理を食べ続けるそうです。水ギョーザや、もち米粉で作ったお菓子「年糕(ネンガオ)」などを食べます。

ふるさとへの帰省ラッシュ 日本への観光客も
人口およそ14億人の中国では、ふるさとに帰る帰省ラッシュも大規模です。
中国政府は8日、連休前後の40日間にはのべ90億人が車や電車で移動するだろうと発表しました。あまりに混むので、10~15年ほど前からはこの時期には帰らず、「北京や上海など都会では、家族とビデオ通信であいさつをしてすます人も増えています」と八木さんはいいます。
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