アニメや姉にあこがれ ブームに

小学校の卒業式に、児童がはかま姿で出席するのが目立つようになったのは、2011年以降。競技かるたに青春をかける高校生をえがいたまんが『ちはやふる』(講談社)が、11年にアニメ化、16年に映画化され、「登場人物たちが着ているはかまに、あこがれる小学生が増えたのがきっかけ」と白土さんはいいます。

はかま姿で卒業式に臨む小学生 ©朝日新聞社

コロナ禍で自粛ムードに

しかし、20年以降、新型コロナウイルスの流行により、それまでのような卒業式ができなくなりました。自粛ムードの高まりもあって、「一時期、はかまブームは落ち着きました」。しかし、コロナ禍が明け、少し時間がたったことで、「お姉さんのはかま姿にあこがれていた小学生が、『私も!』とはかまを着るようになっています」。

はかまは華やかなので、おめでたい席を盛り上げます。

「少子化の現在、祖父母、さらには、未婚率が上がっているので、おじさんやおばさんも、孫やおい、めいをかわいがる傾向があります。卒業式という節目の行事で、華やかなはかまを着た姿の写真を撮影し、親族に見せて子の成長を喜び合いたい――そんな親御さんの思いもあるのでは」

NGの学校、経済格差の問題も

しかし、小学校の卒業式にはかまは着てこないようにと通達を出す地域や学校も少なからずあります。「体を締めつけるので、具合が悪くなる可能性がある」「卒業式に集中できない」といった理由からです。実際、白土さんは子どもがはかまを着たという親から「トイレに行くのが大変だった、はきなれない草履やブーツ、朝早くからの準備で、学校に着くまでに疲れてしまった」などの声を聞いたといいます。

また、経済格差の問題も大きいと白土さん。

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