たくさんの新しいことにドキドキ

 新学期が始まりました。クラスや勉強、行事など、新しいことがたくさんあります。楽しみな一方で、不安なこともあるでしょう。不安を感じるしくみや、向き合い方を理解して、どうすれば不安と上手に付き合えるか考えてみましょう。専門家は「不安を減らすためのアイデアの引き出しを増やし試してみることが大切」と話します。(小勝千尋)

気持ちの種類や量は考え方で変えられる

「不安は、ストレスがかかったときに起こる気持ちの一つです」と埼玉県の学校でスクールカウンセラーをしている佐藤恵先生は話します。まず、不安な気持ちがなぜ起こるのか考えてみましょう。

例えば次の体育の授業で50メートル走があるとします。「1番になるぞ!」とワクワクする人もいれば、「走るのは苦手だし、転んだらどうしよう」と考え、不安な気持ちが大きくなる人もいます。できごとの考え方やとらえ方で、感じる気持ちの種類が変わるのです。

また、「練習してみよう」「走り方の動画を見てみよう」と考えたり行動したりすると、不安な気持ちが少し減って「チャレンジしてみよう」と思えてくるかもしれません。一方で、「考えるのはやめて気をまぎらわそう」とすると、余計に不安になることもあります。このように、できごとに対する行動や考え方のちがいでも、感じる気持ちの種類や量は変わってきます。

不安に思うことは悪いことだけではありません。不安だからこそ、「がんばろう」という気持ちになったり、力が出たりすることもあります。「不安を感じるしくみを理解して、気持ちと上手に付き合うことが大切です」

スクールカウンセラーの佐藤恵先生への取材をもとに作成

友だちできるかな

不安が減る考え方のヒント

「席が近い子に声をかけてみよう」「これまでもなんとかなったから大丈夫」「自己紹介のときに趣味が同じ子を探そう」

行動など対処する方法

声をかけるのがむずかしいと思ったら、「仲良くなれそうな子に近づいてみる」「気の合う子が声をかけやすいように、推しのキーホルダーをランドセルにつける」などしても不安が減るかもしれません

勉強についていけるかな

不安が減る考え方のヒント

「先生の話をよく聞こう」「教科書に目を通してみよう」「得意な教科をがんばろう」

行動など対処する方法

勉強の時間を増やしたり、復習したり、気分が上がる文房具を準備したり。自分ができそうな方法を探しましょう。希望者が放課後勉強できるしくみがある学校もあるし、先生も質問すると教えてくれますよ

宿泊行事だいじょうぶかな

不安が減る考え方のヒント

「行ってみたらなんとかなるかも」「意外と楽しいかも」「苦手な子とも話してみたら仲良くなれるかも」

行動など対処する方法

何が不安か考えて、少しでも減る方法を探しましょう。泊まる場所を事前にネットで調べたり、早く行動する練習をしたり。グループ決めが不安だったら、決める前にいっしょになりたい子と相談することもできますね

相談で不安減らす「アイテム」増やそう

スクールカウンセラー・佐藤恵先生からのアドバイス
本や新聞の「経験」も引き出しに

スクールカウンセラーの佐藤恵先生

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