ヒントをもとに、縦と横に交差(クロス)したマスを文字でうめる「クロスワードパズル」。初めて日本で紹介されてから、今年でちょうど100年となります。その歴史や魅力について、パズル制作会社「ニコリ」の荒井奈緒さんと石井圭司さんに聞きました。(山田泉)
初登場から基本スタイルは変わらず
日本初のクロスワードパズルが登場したのは1925年。週刊誌「サンデー毎日」3月1日号で紹介され、翌週の8日号で出題されました。アメリカで1913年に誕生したパズルの日本語版で、その後はさまざまな新聞や雑誌が取り上げるように。1925年10月には、解き方や競技の方法について解説した『クロス・ワードの考え方と作り方』という書籍が出版されるなど、ブームとなりました。
100年の間ほとんど姿をかえず、縦と横のヒントがあるのも同じ。荒井さんは、「初めて登場したときから形が完成していた。100年前の問題をいまの私たちも解けるのはすごい」と話します。
6万6666語のパズルでギネス世界記録も
2016年、ニコリが3年がかりで作った巨大クロスワードパズル「メガクロス」が「出版された世界一大きなクロスワード」としてギネス世界記録に登録されました。パズル専門誌の創刊35周年を記念した企画。縦129マス、横1899マス、語数は6万6666語におよびます。
固有名詞のほかに慣用句などももりこまれ、「巻物版」は縦が約90センチ、横は約13メートルにもなるそう。石井さんは「イベントで展示すると、小学生が一日中はりついて、楽しんでくれている」と話します。

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