「やっと終わった」と話す大川原化工機の大川原正明社長(左から2人目)=11日、東京都千代田区 ©朝日新聞社

大川原化工機の「えん罪事件」

機器の不正輸出の疑いをかけられた機械メーカー「大川原化工機」(神奈川県横浜市)への捜査は法律違反だったとして、東京高等裁判所が東京都(警視庁)と国(東京地方検察庁)に計約1億6600万円を支払うよう命じた判決が、12日に確定しました。東京都と国が11日に判決を受け入れ、社長たちにあやまることにしました。

大川原化工機の社長たち3人は2020年、軍事目的に利用されるおそれがある機械を許可なく輸出したとして、逮捕、起訴されました。その後、裁判が始まる直前の21年に起訴が取り消されました。大川原化工機側は、違法な捜査で犯人に扱われたとして、国などを訴えました。裁判で、本当は無実なのに罪があるとされた「えん罪事件」だったとわかりました。

(朝日小学生新聞2025年6月13日付)