浜学園・池田貴大先生 本人提供

物語文・論説文

物語文は森絵都さんや重松清さんなど/日ごろから社会に目を

関西の私立中学校の国語で取り上げられる作品について、池田先生は「半分ぐらいは、ここ2年ぐらいに出版された本から出題されています。少し間をあけて、出版から5年以上たった本もよく取り上げられます」と分析します。

物語文では、なやみをかかえた子どもたちが登場する本や、森絵都さんや重松清さんなどの本が、過去の作品もふくめて幅広く出題されています。ほかにも、意外な結末やおもしろいアイデアなどが盛りこまれた短い「ショートショート」など、出典が多様化しています。

あるテーマについて、筆者の考えや主張などをまとめたのが論説文です。哲学や心理学、社会学など、学校では習わない難しいテーマが題材になることもあります。

題材の文章を受けて、自分自身の考えが問われたり、社会との関わりを考えさせたりする問題が出ることもあります。

「新聞やニュース番組などを通して、日ごろから社会に目を向けておくことも大事です」と池田先生はアドバイスします。

物語文

『リカバリー・カバヒコ』

(青山美智子・著/光文社)

 公園にある古びたカバの遊具「カバヒコ」には、さまざまななやみをかかえた人たちがやってきます。なおしたい部分と同じ所をさわると、回復するという都市伝説があります。

 明星中(大阪)、啓明学院中(兵庫)など

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『透明なルール』

(佐藤いつ子・著/KADOKAWA)

 周りを気にするあまり、生きづらさも感じる主人公の中学生。見えない「同調圧力」について、登場人物たちがなやみ、乗りこえていく話です。

 関西大学第一中(大阪)、同志社女子中(京都)など

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『成瀬は信じた道をいく』

(宮島未奈・著/新潮社)

 2024年の本屋大賞『成瀬は天下を取りにいく』の続編。わが道を行く女子生徒の成瀬あかり。高校3年生から大学1年までの生活をえがきます。

 金蘭千里中、同志社香里中(どちらも大阪)など

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『おくることば』

(重松清・著/新潮社)

 中学校の入学式までの忘れられない日々をえがいた書下ろし「反抗期」など、六つの作品が収められています。重松さんの作品は『また次の春へ』『かぞえきれない星の、その次の星』などの作品も出題されています。

 同志社女子中(京都)など

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