夏休みは夏期講習を受けるなどして、受験生はいそがしくなるのが一般的です。有意義なものにするためには、事前の「準備と計画」が大切です。

塾の夏期講習は基礎をまんべんなく見直す目的でおこなわれ、総復習といった位置づけです。どうしても「広く浅く」の授業になりがちですが、より有効に活用するための準備を紹介します。

一つめは、講習のスケジュールを印刷するなどして「見える化」すること。それを目にすることで、重要な単元を確認したり、受験生としての意識を高めたり。なんとなく講習を受けるよりも学習効果がアップするにちがいありません。

二つめは、夏休みの前に苦手な単元を復習しておくことです。「苦手な単元は講習で対策をすればいい」と考える受験生がいるかもしれませんが、理解が不十分なまま授業を聞いても力の向上にはつながりません。「ここがわからない」と課題を明確にしてから授業を受ける方が、基礎がかたまります。

次は計画づくりについて。夏の学習を効果的に進めるために計画は欠かせません。夏期講習を受ける場合は、スケジュール表をもとにあいている時間をチェック。取り組みたい勉強内容と時間をあらかじめ整理しておきます。計画にはゆとりをもたせ、1週間ごとに進み具合を確認。進行がおくれたら柔軟に修正しましょう。

また、学習する内容のバランスを意識して計画をつくることも大切です。苦手な単元の克服を優先的に進めますが、不得意科目の復習ばかりではうしろ向きな気持ちになってしまうかも。得意科目も計画にもりこんで発展問題にチャレンジしてみましょう。

体調管理にも注意

体調管理にも注意をはらいます。小学生が1日に長時間の勉強をするのは大変なことです。夏期講習では先生の話をずっと聞いており、なおさら体力や集中力が求められます。

体調を整えるのには、睡眠時間を十分にとること。冷房がきいた部屋で学習するときは、上着だけでなく、のどを守るマスクやあめなどを準備しておくのもおすすめです。

イラスト 若泉祥子

(朝日小学生新聞2025年6月27日付)