東北大が成功

コーヒーをいれた後に残るかす。これを捨てずに資源に変えることに、東北大学大学院工学研究科の先生たちが成功しました。コーヒーかすをさらに粉々にして薬に使える成分をとり出したり、繊維として役立てたりするようにしました。使ったのは「キャビテーション」という理科の現象です。(浴野朝香)
自由研究・探究学習のまとめ方
おすすめ学年:小5、小6
【STEP1】記事の内容を200字で要約しよう
【STEP2】次のことがらについて調べてみよう
・山の上など気圧が低い場所では、他にどんな変化があるかな。調べてみよう
【STEP3】調べてわかったことや感想をまとめよう
医療の分野で注目「カフェ酸」の取り出しに成功
コーヒー豆には「カフェ酸」という成分がふくまれています。病気の治療などに使えそうだとして、医療の分野などで注目されています。コーヒーかすにも残っていて、薬品などを使って取り出すこともできますが、お金がかかります。しかも、取り出した後にごみが残ります。
コーヒーかすを粉々にすればカフェ酸を取り出すことができ、コーヒー豆由来の植物繊維もごみにせずに利用できるのではないか――。そう考えたのが、東北大学大学院工学研究科教授の祖山均さんたちです。その方法として祖山さんが研究しているキャビテーションという現象を使いました。
キャビテーションは液体の中で一部が高速で流れるとき、泡ができ、それがつぶれるときに衝撃波という強いエネルギーが出る現象です。
祖山さんたちはキャビテーションを発生させる装置をつくり、コーヒーかすをアルコールを溶かした水に入れて高速で流し、衝撃波を発生させてコーヒーかすを粉々にしました。するとカフェ酸が取り出せたほか、髪の毛の1千分の1以下の細さにほぐれた食物繊維も取り出すことができました。この繊維は軽くて強いため、さまざまな分野で使えます。
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